2026年11月6日現在、全国のクマ出没情報を確認するなら、環境省の速報値、都道府県・市町村の公式情報、民間の全国熊出没マップを組み合わせて見ることが重要だ。環境省が公表した2026年度(令和8年度)の速報値では、4月から8月までのクマ出没件数は19,789件。前年同期の16,785件を3,004件上回っている。北海道を除く集計であり、都道府県によって出没件数の数え方も異なる。
一方、KUMANUKE MAPでは、2026年の全国の目撃・出没情報を地図上で確認でき、秋田県、新潟県、群馬県などの地域別情報も掲載されている。人身被害や許可捕獲数、ヒグマとツキノワグマの違い、自治体が提供する最新マップの使い分けまで、2026年の公表データを基に整理する。
【全国熊出没マップ2026】目撃地点と19,789件の速報値を確認

2026年の熊出没マップ全国版を利用する際、最初に確認したいのが環境省の公表する出没情報と、地図サービスが収集する個別の目撃情報の違いだ。
2026年度の全国出没件数は19,789件環境省の「クマに関する各種情報・取組」に掲載されている2026年10月14日更新の速報値によると、令和8年度の4〜8月の出没件数は次のとおり。
- 2026年4月:1,790件
- 2026年5月:4,588件
- 2026年6月:6,260件
- 2026年7月:4,760件
- 2026年8月:2,391件
- 4〜8月合計:19,789件
前年2025年度の同じ5か月間は16,785件だったため、3,004件の増加となった。増加率は約17.9%である。
特に注目したいのは、5月から6月にかけて出没件数が増え、6月に6,260件を記録している点だ。
一方、7月は4,760件、8月は2,391件と減少している。2026年度の出没状況は、単純に秋に向けて毎月増え続けているわけではない。
ただし、8月までの数字だけで秋以降の安全性を判断することはできない。
2025年度は年間50,801件という高水準過去の数字と比較すると、2025年度の出没件数は50,801件だった。
| 年度 | 4〜8月の出没件数 | 年間出没件数 |
|---|---|---|
| 2022年度 | 8,124件 | 11,136件 |
| 2023年度 | 10,705件 | 24,348件 |
| 2024年度 | 13,778件 | 20,513件 |
| 2025年度 | 16,785件 | 50,801件 |
| 2026年度 | 19,789件 | 集計中 |
2026年度はまだ年度途中であり、2025年度の年間数値と直接比較するのは適切ではない。
比較するなら、2026年度と2025年度のように、同じ4〜8月の期間をそろえる必要がある。
熊出没マップ全国版で確認できること全国の目撃地点を調べる際に利用できるのが、KUMANUKE MAP(全国熊出没情報マップ)だ。
2026年11月6日時点の同サービスの表示は次のとおり。
- 2026年の表示情報:8,227件
- 全期間の掲載情報:117,280件
- 最新更新日:2026年11月6日
- 表示切り替え:2026年、2025年、2024年、2023年、全期間
- 情報の種類:目撃情報、出没・被害情報
都道府県別の表示件数では、秋田県1,518件、新潟県700件、群馬県655件などが掲載されている。
ここで注意したいのは、KUMANUKE MAPの掲載件数と環境省の速報値は同じ統計ではないということだ。
前者は公開情報を集約した地図上の記録、後者は都道府県から環境省に報告された統計である。集計期間や情報の採用基準も異なる。
そのため、両者の数字を足し合わせたり、同じ意味の件数として比較したりしてはいけない。
【都道府県別クマ出没件数】秋田・新潟・群馬の状況は?
2026年度の地域別状況を把握するには、環境省の都道府県別速報値と、市町村単位の目撃情報を分けて確認すると分かりやすい。
2026年度4〜8月の都道府県別出没件数環境省の2026年10月14日更新資料から、主な地域の数字を抜き出すと次のようになる。
| 都道府県 | 2026年度4〜8月 | 2025年度同期間 |
|---|---|---|
| 岩手県 | 4,837件 | 3,510件 |
| 秋田県 | 3,269件 | 3,128件 |
| 宮城県 | 1,160件 | 763件 |
| 青森県 | 1,050件 | 1,612件 |
| 山形県 | 809件 | 1,075件 |
| 福島県 | 802件 | 661件 |
| 長野県 | 780件 | 693件 |
| 新潟県 | 634件 | 818件 |
| 群馬県 | 633件 | 393件 |
| 岐阜県 | 569件 | 445件 |
2026年度の同期間では岩手県が最も多く、秋田県が続く。
一方、青森県や新潟県では前年同期より少ない数字になっている。群馬県では前年同期の393件から633件へ増加した。
ただし、ここで示した数字は、各県の出没状況をそのまま統一基準で比較したランキングではない。
環境省自身が、都道府県ごとに異なる方法で出没件数を取りまとめていると説明している。通報件数や市町村から寄せられた情報など、集計の前提が異なるためだ。
秋田県熊出没情報:クマダスで最新地点を確認秋田県
秋田県では、ツキノワグマ等情報マップシステム「クマダス」を運用している。
県内の目撃情報や人身被害情報を地図上で投稿・閲覧できる仕組みで、2024年7月から運用されている。
さらに2026年8月にはスマートフォン用アプリも登場した。
アプリでは位置情報を活用した現在地周辺の目撃情報や、市町村からの注意情報をプッシュ通知で受け取れる。メールやLINEによる通知にも対応している。
2026年10月29日更新の県公式情報では、県内全域に発令しているツキノワグマ出没注意報について、発令期間を11月30日まで延長すると発表している。
秋田県内では、単に山林周辺だけでなく、市街地への出没にも注意が必要な状況だ。
新潟県熊出没情報:にいがたクマ出没マップ新潟県
新潟県は、県公式の「にいがたクマ出没マップ」を公開している。
現在の目撃状況を地図で確認できるほか、人身被害の発生状況や過去のツキノワグマ目撃・痕跡報告件数の推移も確認できる。
県の鳥獣被害対策支援センターは2026年10月21日更新の情報を掲載しており、クマ出没警戒注意報に関する情報も公開している。
新潟県では登山や山菜採り、キノコ採りなどで山に入る人も多い。目的地周辺だけでなく、移動経路にある集落や山道の目撃情報も確認したい。
群馬県熊出没情報:県公式マップを活用群馬県
群馬県では、県公式の「群馬県クマ出没マップ」を提供している。
県の自然環境課が公開する情報には、目撃・出没件数、人身被害の発生状況、ツキノワグマ出没対応マニュアルなどが含まれる。
KUMANUKE MAPでは、2026年11月6日時点で群馬県の掲載件数は655件となっている。
また、同マップには11月5日13時11分の情報として、東吾妻町大字郷原・古谷集落付近でのツキノワグマの目撃が掲載されている。
このような市町村レベルの情報は、県全体の統計だけでは分からない生活圏に近い出没状況を把握するうえで役立つ。
【環境省・KUMANUKE・自治体公式】熊出没マップの違いを比較
全国のクマ出没情報を調べる際に混乱しやすいのが、複数の地図や統計の関係だ。
同じ「クマの出没情報」でも、掲載主体や目的によって内容が異なる。
以下の関係を整理すると、どの情報を優先すべきか判断しやすくなる。
| 情報の提供主体 | 主な情報 | 適した使い方 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 環境省 | 全国・都道府県別の出没、人身被害、許可捕獲数 | 全国的な傾向や年度比較 | 速報値であり更新に時間差がある |
| KUMANUKE MAP | 全国の目撃地点、出没・被害情報 | 広域の目撃情報を地図で探す | 公的な確定統計ではない |
| 秋田県クマダス | 県内目撃・人身被害情報 | 秋田県内の最新確認 | 投稿・通知情報の更新を確認 |
| 新潟県公式マップ | 県内目撃・痕跡情報 | 新潟県の地域別確認 | 最新情報と過去の統計を区別 |
| 群馬県公式マップ | 県内目撃・出没情報 | 群馬県内の外出前確認 | 目撃地点と現在の状況は異なる |
役割が異なるため、どちらか一方だけを見る必要はない。
全国マップは、複数の都道府県を移動するときや、旅行・登山先の広域的な状況を把握するのに便利だ。
一方、自治体公式マップは、実際に外出する場所の最新情報を調べるために利用する。
特に通学路、農道、住宅地、登山口など、具体的な場所の安全を確認するなら自治体の情報を優先したい。
市町村別熊目撃情報を調べる方法市町村単位で調べるときは、次の順番が実用的だ。
1. 全国熊出没マップで都道府県を選択する。
2. 目撃情報の市町村名や地名を確認する。
3. 該当する市町村の公式サイトで最新情報を調べる。
4. 自治体の防災メールや公式LINEなどの注意喚起も確認する。
5. 目撃地点だけでなく、周辺道路や移動経路も確認する。
重要なのは、過去に目撃された場所だけを見るのではなく、目撃日時と情報の更新日を確認することだ。
クマは移動するため、地図上のピンが示す地点に現在もいるとは限らない。逆に、表示がない場所だからといって出没の可能性がないわけでもない。
【クマによる人身被害2026】死亡事故と許可捕獲数の実態
出没件数と並んで確認したいのが、人身被害と許可捕獲数だ。
この3つはそれぞれ異なる現象を表しており、数字を混同すると実際の状況を見誤る。
2026年度の人身被害は68人、死亡6人環境省の2026年10月14日更新の人身被害速報値では、2026年度の9月までの状況は次のとおり。
- 人身被害件数:64件
- 被害者数:68人
- 死亡者数:6人
ここでいう被害者数には死亡者も含まれる。
前年度の2025年度は年間238人が被害に遭い、そのうち13人が死亡した。
2026年度は9月までの途中集計であるため、前年度の年間値と単純に比較することはできない。
また、環境省は死亡事故数と緊急銃猟の実施状況について、2026年11月6日16時更新の別資料を公開している。最新の死亡事故情報を調べる際は、10月14日付の月別速報だけでなく、この更新資料も確認したい。
2026年度のクマ許可捕獲数は4,243頭環境省の許可捕獲数速報値では、2026年度4〜8月の捕獲数は合計4,243頭となっている。
内訳は以下のとおり。
- ツキノワグマ:3,855頭
- ヒグマ:388頭
- 合計:4,243頭
2025年度の年間許可捕獲数は14,741頭だった。
許可捕獲数は、被害防止や個体数管理などの目的で許可を受けて捕獲されたクマの数だ。
出没件数が目撃や通報などの記録であるのに対し、捕獲数は実際に捕獲された個体の数である。
したがって、出没件数が減ったから捕獲数も減る、あるいは捕獲数が増えたから地域の安全が確保された、といった単純な判断はできない。
出没件数・人身被害・捕獲数は何が違う?- 出没件数:目撃や通報などを集計した件数。同じクマが複数回記録される可能性がある。
- 人身被害:クマによって負傷した人や死亡した人の数。
- 許可捕獲数:許可を得て捕獲されたクマの頭数。
この3つを合わせて見ることで、地域の出没状況、人への危険、行政による対応をそれぞれ把握できる。
【ヒグマとツキノワグマの違い】全国マップで確認すべき生息地域
全国の熊出没マップを見るときには、クマの種類も確認しておきたい。
日本に生息する代表的なクマは、ヒグマとツキノワグマの2種類だ。
ヒグマ
主な生息地域:北海道
大型で、体色は黒色から赤褐色まで幅がある。
ツキノワグマ
主な生息地域:本州・四国の一部
胸に白い三日月状の模様が見られることがある。
ヒグマは北海道に広く分布している。
環境省の解説では、体色は黒色や赤褐色などさまざまで、草や木の実、昆虫類などを食べる雑食性の動物とされている。
行動圏が非常に広いことも特徴で、特にオスは広範囲を移動する場合がある。
北海道の熊出没情報を見る際には、ヒグマを対象とした自治体や警察の注意喚起を確認したい。
ツキノワグマの特徴ツキノワグマは本州と四国の一部に分布する。
胸の白い月輪状の模様が名前の由来になっているが、模様には個体差がある。
植物を中心に昆虫類なども食べる雑食性で、季節によって利用する標高や食べ物が変化する。
秋田県、新潟県、群馬県などで報告されるクマの多くは、このツキノワグマに該当する。
北海道と本州の熊出没マップは同じ基準で見られない環境省の出没速報値では、北海道は出没件数を公表していない。
そのため、北海道の地図に表示される民間マップの掲載件数と、環境省の全国集計を同じ条件で比較することはできない。
また、九州・沖縄の8県はクマが生息していないため、環境省の出没調査の対象外となっている。
【熊出没マップの正しい使い方】外出前に確認したい安全対策
熊出没マップは、目撃情報を知るためだけのものではない。
登山やハイキング、農作業、通勤・通学など、日常生活の安全確認にも役立つ。
ただし、地図の確認だけで安全が保証されるわけではない。
外出前にチェックする5つの項目- 目的地周辺の最新の目撃情報
- 目撃日時と情報の更新日
- 目的地までの道路や登山道の状況
- 自治体が発令している注意報・警報
- 現地施設や管理者からの最新の注意喚起
特に山間部では、見通しの悪い場所や沢沿い、風雨の強い場所などでクマに気づくのが遅れる可能性がある。
クマに遭遇しないための対策政府広報オンラインが2026年9月10日に公開した対策記事では、クマによる被害を防ぐ基本として、人とクマが不意に出会わないようにすることを挙げている。
具体的には次のような対策がある。
- クマ鈴やラジオなどで人の存在を知らせる。
- できるだけ複数人で行動する。
- 食べ物やゴミを屋外に放置しない。
- 収穫しない果実など、クマを引き寄せるものを管理する。
- 目撃情報がある場所への不要不急の立ち入りを控える。
鈴を持っていても、クマとの遭遇を完全に防げるわけではない。周囲の音や痕跡にも注意する必要がある。
万が一クマと遭遇した場合クマを見つけたら、近づいて写真を撮ろうとせず、刺激しないことが大切だ。
政府広報オンラインや環境省の案内では、遭遇時の基本的な行動として次の点を示している。
1. 落ち着いてクマの様子を確認する。
2. クマを見ながら静かにゆっくり後退する。
3. 背中を向けて走らない。
4. 大声を出したり、物を投げたりしない。
5. 安全な建物や車内などに避難する。
クマが立ち去った後も、目撃場所には近づかず、自治体や警察に情報を伝えることが重要だ。
【熊出没マップ全国2026】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年度の全国のクマ出没件数は何件ですか?
2026年10月14日更新の環境省速報値では、4〜8月の合計が19,789件です。前年同期の16,785件と比較すると3,004件増加しています。
Q2:2026年にクマの出没が多い都道府県はどこですか?
環境省の2026年度4〜8月の速報値では、岩手県が4,837件、秋田県が3,269件、宮城県が1,160件となっています。ただし、県によって集計方法が違うため、数字だけで危険度を順位付けすることはできません。
Q3:リアルタイムの熊出没情報はどこで確認できますか?
KUMANUKE MAPや都道府県・市町村の公式マップで確認できます。秋田県ならクマダス、新潟県ならにいがたクマ出没マップ、群馬県なら群馬県クマ出没マップが利用できます。
Q4:熊出没件数はクマの生息頭数を表していますか?
いいえ。出没件数は目撃や通報などを集計した数字です。同じクマが複数回目撃されることもあるため、出没件数と生息頭数は区別する必要があります。
Q5:北海道のヒグマ情報も全国マップで確認できますか?
KUMANUKE MAPなどの民間マップでは北海道の掲載情報も確認できます。ただし、環境省は北海道の出没件数を公表していないため、全国の公式速報値とは集計条件が異なります。北海道の最新情報は道や市町村の公式発表も確認してください。
Q6:熊出没マップで目撃情報がなければ安全ですか?
必ずしも安全とは限りません。情報の収集や掲載には時間差があり、目撃されていない場所にもクマが移動している可能性があります。外出直前には自治体の最新情報や現地の注意喚起を確認してください。
2026年11月6日時点で、環境省の2026年度4〜8月のクマ出没速報値は19,789件。前年同期を3,004件上回っている。
地域別では岩手県4,837件、秋田県3,269件が目立ち、新潟県や群馬県でも継続的な出没情報が確認されている。
一方、KUMANUKE MAPでは全国の目撃情報を地図で確認でき、秋田県のクマダス、新潟県のにいがたクマ出没マップ、群馬県の公式マップでは地域に密着した情報を調べられる。
クマ出没情報を正しく読み解くための要点は3つある。
- 全国的な傾向は環境省の速報値で把握する。
- 具体的な目撃地点は全国マップと自治体公式マップで確認する。
- 外出の安全判断は、最新の目撃日時や現地の注意喚起を基準にする。
出没件数だけで危険度を決めるのではなく、地域・日時・クマの種類・人身被害の情報を総合的に確認することが大切だ。
2026年は秋から冬にかけても警戒が必要な時期が続く。登山や旅行だけでなく、普段の通勤・通学や農作業でも、出発前に最新の熊出没情報を確認する習慣を身につけたい。