2026年2月8日投開票の第51回衆議院議員総選挙では、埼玉5区から3人が立候補しました。埼玉県選挙管理委員会が公表した確定開票結果によると、井原隆氏がトップとなり、小選挙区の議席を獲得しています。
今回の選挙は、長年この地域で当選を重ねてきた枝野幸男氏と、新人の井原隆氏による争いが大きな焦点となりました。最終的な得票数は次のとおりです。
埼玉5区の当選者

104,836票
井原 隆(いはら・ゆたか)
自由民主党・新人
枝野 幸男
90,795票
中道改革連合・前職
飯塚 佳佑
25,775票
参政党・新人
有効投票総数
221,406票
井原氏と枝野氏の票差
14,041票
出典:埼玉県選挙管理委員会「候補者別市区町村別得票調べ」
有効投票総数221,406票を基準に計算すると、各候補者の得票率は次のようになります。
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井原氏は得票率47.35%で、枝野氏に14,041票の差をつけました。3候補のうち、井原氏と枝野氏の2人が9割近い票を集めており、両者の競り合いが選挙結果を左右する構図でした。
4つの行政区での得票状況今回の開票結果を行政区別に見ると、4区すべてで井原氏が最多得票を獲得しています。
- 西区:井原氏18,042票、枝野氏17,627票
- 北区:井原氏32,476票、枝野氏29,064票
- 大宮区:井原氏28,663票、枝野氏24,376票
- 中央区:井原氏25,655票、枝野氏19,728票
特に北区と大宮区は、両候補の得票数を比較するうえで注目される地域です。4区すべてで井原氏が上回ったことは、特定の一つの区だけに偏らない得票結果だったことを示しています。
2024年衆院選から何が変わった?前回の第50回衆議院議員総選挙は2024年10月27日に実施されました。このときは枝野氏が107,778票を獲得し、自由民主党の牧原秀樹氏を破っています。
2024年と2026年の結果を比較すると、埼玉5区の議席が立憲民主党系から自民党へ移ったことが分かります。
- 2024年:枝野幸男氏が107,778票で当選
- 2026年:井原隆氏が104,836票で当選
2024年の枝野氏と牧原氏の票差は29,528票でした。2026年は井原氏と枝野氏の票差が14,041票となっています。選挙ごとに候補者や政党の構成が異なるため、単純に個人の人気だけで説明できる数字ではありませんが、埼玉5区の議席をめぐる競争が大きく動いたことは明らかです。
【歴代当選者を一覧】枝野幸男氏から井原隆氏への議席交代
埼玉5区の歴史を振り返ると、長い期間にわたって枝野幸男氏が選挙区の中心的な政治家として活動してきました。
1996年の第41回衆議院議員総選挙では福永信彦氏が当選。その後、2000年から2024年までの9回の小選挙区選挙では、枝野氏が連続して議席を獲得しました。そして2026年、井原氏が当選し、選挙区の代表が交代しています。
埼玉5区の歴代当選者・主要候補者の変遷過去の選挙結果を時系列で整理すると、次のようになります。なお、過去の選挙では区割りが異なる時期があるため、同じ地域の有権者だけを対象にした連続比較ではありません。
出典:各回の選挙結果資料、選挙情報データベース。2005~2021年の比例当選は小選挙区での当選とは区別しています。
氏は、埼玉5区を代表する政治家として長く活動してきた人物です。
2000年の第42回衆院選から2024年の第50回衆院選まで、同選挙区の小選挙区で連続当選を重ねました。2024年には107,778票を獲得して勝利し、11回目の当選を果たしています。
しかし2026年の選挙では、中道改革連合の候補として出馬したものの、井原氏に14,041票及ばず敗れました。長期にわたって議席を維持してきた政治家であっても、選挙のたびに有権者の判断によって議席が変わることを示した結果です。
牧原秀樹氏も埼玉5区の歴史を語るうえで重要もう一人、過去の埼玉5区の選挙で繰り返し名前が挙がるのが、自由民主党の牧原秀樹氏です。
牧原氏は2005年から枝野氏と選挙を争い、2012年、2014年、2017年、2021年などにも立候補しました。小選挙区で敗れた後に比例代表で当選した選挙もあり、枝野氏との競争関係は長期間続いていました。
このような経緯から、埼玉5区の歴代選挙を調べる際は、小選挙区の当選者だけでなく、比例代表による当選も分けて確認する必要があります。
【現在の議員】井原隆氏のプロフィールと経歴
2026年11月現在、埼玉県第5区選出の衆議院議員は井原隆(いはら・ゆたか)氏です。
衆議院の公式議員プロフィールでは、井原氏は1983年1月に埼玉県さいたま市で生まれ、東京大学大学院理学系研究科天文学専攻の博士課程を修了した人物として紹介されています。選挙時の党派は自由民主党です。
井原隆氏の主な経歴- 1983年1月:埼玉県さいたま市に生まれる。
- 大学院:東京大学大学院理学系研究科天文学専攻博士課程を修了。
- 民間企業:東芝ソリューション株式会社に勤務。
- 企業経営:株式会社与野フードセンターの取締役を務める。
- 地方政治:さいたま市議会議員として活動。
- 2026年:第51回衆議院議員総選挙で埼玉5区から初当選。
衆議院の公式プロフィールによると、井原氏は国会対策委員会委員や青年局次長を務め、衆議院では文部科学委員会、環境委員会、政治改革に関する特別委員会などに所属しています。2026年8月20日現在のプロフィールでは当選1回と記載されています。
井原氏の経歴から読み取れる特徴井原氏の経歴には、理系大学院での研究、民間企業での勤務、企業経営、地方議会での政治活動という複数の経験があります。
特に、さいたま市議会議員を経験している点は、埼玉5区との関係を理解するうえで注目できます。国政に進む以前から地域の行政や住民に関わる政治活動を経験していたためです。
また、天文学を専門とする博士課程修了者という学術的背景も特徴の一つです。文部科学委員会や環境委員会などでの活動とあわせて、今後どのような政策分野に力を入れるのかが注目されます。
ただし、学歴や職歴だけで議員としての実績を評価することはできません。法案への賛否、委員会での質問、地元への政策還元など、国会議員としての実際の活動を継続的に確認する必要があります。
【プロの結論】埼玉5区の選挙結果を正しく読み解く3つの視点
埼玉5区の2026年の選挙結果には、単なる当選者の交代以上に、選挙制度や地域政治を考えるうえで要点があります。
1. 小選挙区の当選者と国会議員全体の当落は必ずしも一致しない衆議院議員総選挙では、小選挙区選挙と比例代表選挙が並行して行われます。
小選挙区では、原則として最も多くの票を獲得した候補者1人だけが当選します。一方、比例代表では政党の得票に応じて議席が配分され、比例名簿に登載された候補者が当選する仕組みです。
このため、小選挙区で次点だった候補者が、比例代表で議席を獲得することがあります。2021年の埼玉5区では、枝野氏が113,615票で小選挙区に当選した一方、牧原氏も比例代表で当選しました。
「埼玉5区の選挙で落選した」という情報だけで、その人物が衆議院議員ではなくなったと判断するのは正確ではありません。
2. 選挙区の区割り変更は過去の得票比較に影響する埼玉5区では、2022年の区割り変更によって見沼区の一部が対象外となりました。現在の4区構成と、それ以前の選挙区は完全には一致しません。
過去の得票数を比較するときは、選挙区の名称だけでなく、当時の対象地域も確認する必要があります。特に2017年・2021年の結果には、見沼区の一部地域が含まれていた点に注意が必要です。
3. 当選者だけでなく行政区別の得票も確認する2026年の選挙では、井原氏が西区・北区・大宮区・中央区のすべてで枝野氏を上回りました。
選挙区全体の得票数だけを見ると、地域ごとの違いが分かりません。行政区別の得票を確認すれば、どの地域で候補者が支持を集めたのかをより具体的に把握できます。
選挙結果を検証する際は、候補者の名前や政党だけで判断せず、確定得票数、得票率、投票率、区割りの4点をあわせて確認することが有効です。
【埼玉5区】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:埼玉5区はどこの地域ですか?
A1:さいたま市西区・北区・大宮区・中央区の4区です。見沼区や浦和区、緑区などは含まれません。
Q2:2026年の埼玉5区の衆院選で当選したのは誰ですか?
A2:自由民主党の井原隆(いはら・ゆたか)氏です。2026年2月8日の第51回衆院選で104,836票を獲得しました。
Q3:枝野幸男氏の2026年の得票数はいくつですか?
A3:90,795票です。中道改革連合から立候補しましたが、井原氏に14,041票差で敗れました。
Q4:飯塚佳佑氏は埼玉5区から立候補しましたか?
A4:はい。2026年の衆院選で参政党から立候補し、25,775票を獲得しました。
Q5:埼玉5区の歴代当選者で最も長く議席を維持したのは誰ですか?
A5:枝野幸男氏です。2000年から2024年まで、9回連続で埼玉5区の小選挙区選挙に当選しました。
Q6:埼玉5区の現在の議員は井原隆氏ですか?
A6:はい。2026年11月現在、衆議院の埼玉県第5区選出議員は井原隆氏です。衆議院公式プロフィールでも同選挙区選出と記載されています。
埼玉5区は、さいたま市西区・北区・大宮区・中央区から構成される衆議院小選挙区です。2022年の区割り改定によって見沼区全域が埼玉1区に移り、現在の4区構成となりました。
2026年2月8日の第51回衆院選では、自由民主党の井原隆氏が104,836票を獲得して当選。長年にわたって同選挙区の議席を守ってきた枝野幸男氏は90,795票で敗れ、飯塚佳佑氏は25,775票を獲得しました。
歴代当選者を振り返ると、2000年から2024年まで枝野氏が連続当選してきた経緯があり、2026年は大きな転換点となりました。現在の議員である井原氏については、学歴や経歴だけでなく、今後の国会活動や地域への取り組みを確認が必要です。
埼玉5区の政治情勢を正確に把握するには、①現在の区割り、②小選挙区の確定得票数、③比例代表による当選の有無、④衆議院公式議員名簿を照合することが基本です。選挙結果だけでなく、その後の国会活動にも目を向けることで、地域の代表が果たしている役割をより具体的に理解できます。
主な参照資料:埼玉県選挙管理委員会「第51回衆議院議員総選挙 投・開票速報」、さいたま市・区選挙管理委員会「令和6年10月27日執行 第50回衆議院議員総選挙 選挙結果調」、衆議院「議員プロフィール」、過去の衆議院議員総選挙結果資料。