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【1998年】田中麗奈が初代なっちゃんに選ばれた理由とCMの舞台裏

藤咲 昂 藤咲 昂 • 更新: • 公開: • 読了約 17 分
目次

初代CM「舞台篇」が生んだ印象的なデビュー

田中麗奈が初代なっちゃんとして登場したのは1998年。サントリーが新しい果汁飲料ブランドを展開するタイミングで、彼女は商品と同じ名前を持つ新人女優「なっちゃん」を演じた。

特に印象深いのが、最初のCM作品とされる「舞台篇」だ。

物語は、舞台公演を終えた主人公に観客から「なっちゃん!」という声援が送られる場面から始まる。鳴りやまない声援を前に、ベテラン女優役の加賀まりこが「あなたの名前よ」と背中を押す。

田中麗奈演じるなっちゃんは、再び舞台に立ち、観客の前でお辞儀をする。

この演出が秀逸だったのは、商品の宣伝と新人女優のデビューを一つの物語に重ねた点だ。

商品名を覚えてもらうだけではなく、主人公の成長を追いかけたくなる構成になっていた。後続作品も同じ主人公の物語として展開されたため、単発のCMではなく連続ドラマを見るような感覚を生み出した。

オリコンなどの芸能報道でも、この舞台篇は田中麗奈の初期の代表的なCMとして取り上げられている。

田中麗奈本人が振り返った撮影当時の気持ち

2019年の20周年記念広告に際し、田中麗奈はサントリー食品インターナショナルの発表資料で、初回CM撮影の思い出を語っている。

最初のCM撮影の前夜、絵コンテを見て練習をしていた

撮影については、当時の自分を振り返り、特に印象に残っていたこととして「とにかく目を開いてカメラを真っ直ぐ見る!」と語った。

完成された演技を見せるというより、初めての大きな仕事に向き合う緊張感や期待が伝わってくるエピソードだ。

CMと映画の相乗効果で全国的な知名度を獲得

1998年は田中麗奈にとって重要な年だった。

同年公開の映画『がんばっていきまっしょい』で映画初主演を務め、翌1999年には第22回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞している。

つまり、なっちゃんのCMだけで女優としての評価を確立したわけではない。

映画で演技力を評価される一方、テレビCMでは親しみやすい新人女優として広く認知される。この二つの露出が重なったことが、当時の田中麗奈の存在感を強めた。

【公式発表で確認】田中麗奈のなっちゃんCM全16作品一覧

田中麗奈なっちゃん

サントリー食品インターナショナルが2019年2月7日に発表した20周年記念資料には、田中麗奈が出演したCMの作品名が掲載されている。

その数は合計16作品。

1998年から2001年までのシリーズと、2005年の再登場作品に分けられる。作品名と制作年を整理すると、次のようになる。

田中麗奈出演CMの作品一覧
年代 CM作品名 シリーズの流れ 1998年 舞台篇・映画篇・98夏篇・98秋篇 初代なっちゃんの登場と認知拡大 1999年 高校野球篇・連ドラ篇・初恋篇 青春をテーマにした物語の展開 2000年 振り返る篇・色々でてくる篇・つぶやく篇 主人公の日常や心情を描写 2001年 頼み事篇・泣き所篇・さぐり合い篇・ケンカ篇 人間関係や感情の変化を描写 2005年 なっちゃん帰る篇・なっちゃん働く篇 初代キャラクターの再登場

出典:サントリー食品インターナショナル「なっちゃん」発売20周年記念発表資料。

1998年:初代キャラクターの誕生

最初の4作品は、田中麗奈が演じるなっちゃんという人物を視聴者に印象づける時期にあたる。

特に「舞台篇」は、商品名と主人公の名前を自然に結びつける演出が特徴的だ。

1999年:青春を感じさせるストーリーへ

「高校野球篇」「連ドラ篇」「初恋篇」と、青春時代を連想させる作品が並ぶ。

商品を手にする主人公の日常を描くことで、飲料ブランドと若い世代の生活イメージを重ねていった。

2000年:日常や感情を描く作品へ

「振り返る篇」「色々でてくる篇」「つぶやく篇」が登場。

商品そのものの説明だけに頼らず、主人公の表情や心情を見せるシリーズとして継続していたことが分かる。

2001年:人間関係を描いた4作品

「頼み事篇」「泣き所篇」「さぐり合い篇」「ケンカ篇」の4作品が制作された。

ここまでの作品群を振り返ると、なっちゃんは単なる商品広告のキャラクターではなく、視聴者が成長を追いかける主人公として設計されていたことが見えてくる。

2005年:2作品で再登場

シリーズの最後に掲載されているのが「なっちゃん帰る篇」と「なっちゃん働く篇」。

1998年から続いた初代キャラクターが、2005年に再び登場したことを示す作品だ。

なお、上記16作品の名称と年代はサントリーの公式発表に基づく。作品名を独自に追加したり、2019年の広告を17本目のCMとして数えたりするのは正確ではない。

【2005年・2019年】なっちゃんへの復帰と20周年記念広告の意味

2005年の復帰はなぜ注目されたのか

1998年から2001年まで初代なっちゃんを演じた田中麗奈は、2005年に「なっちゃん帰る篇」「なっちゃん働く篇」で再登場した。

この復帰には、キャラクターの時間的なつながりという魅力がある。

1998年の田中麗奈は、デビュー間もない若い女優だった。2005年には映画やドラマで経験を積み、俳優としてのキャリアを築いていた。

同じ人物が時間を経て再び同じブランドに登場することで、視聴者もまた、過去に見たCMの記憶を呼び起こすことになる。

ただし、2001年から2005年までの間が空いた理由について、サントリーの20周年発表資料は具体的な説明をしていない。

2019年は20年前の自分と広告で共演

2019年2月7日、サントリー食品インターナショナルは「なっちゃん」発売20周年記念の広告展開を発表した。

ここで再びブランドキャラクターに起用されたのが田中麗奈だった。

広告ビジュアルでは、1998年当時の田中麗奈と、20年を経た田中麗奈が並んで登場。

20年前の初々しい姿と、大人の女性へ成長した現在の姿を一つの広告に収める演出だった。

これは、商品の20周年と出演者の20年間を重ね合わせた企画だったと考えられる。

サントリーは同時に、なっちゃんオレンジ、りんご、ぶどうのリニューアルも発表。加えて、初代なっちゃんをデザインした貯金缶などのプレゼントキャンペーンも実施した。

このとき田中麗奈は、再び起用されたことについて驚きと喜びを語っている。

20周年の広告は、新しいCMシリーズを始めるというよりも、長年続いてきたブランドの記憶を再確認する意味合いが強かった。

ここが要点だ。2019年の20周年広告は、1998~2005年のCM16作品とは別の広告企画である。

【何歳だった?】当時の評判と田中麗奈が今も記憶される理由

1998年のCM出演時は何歳?

田中麗奈の生年月日は1980年5月22日。所属事務所テンカラットの公式プロフィールにも掲載されている。

1998年の初代CMについて、初回放送日を1998年3月21日とするCM記録がある。

この日付と生年月日を照合すると、初回放送時の年齢は17歳。18歳の誕生日を迎える約2か月前だった。

時期 年齢
1998年3月の初回CM放送時 17歳
1998年5月22日 18歳
2001年5月22日 21歳
2005年5月22日 25歳
2019年2月 38歳
2026年11月6日 46歳

一部の過去記事では「当時18歳」と紹介されることもあるが、初回放送日の満年齢で計算すると17歳になる。

当時の評判はどうだった?

田中麗奈のなっちゃんが強い印象を残した理由は、単純なルックスや爽やかさだけではない。

大きく分けると、次の3点が挙げられる。

1. 商品と出演者の名前が一致していた

「なっちゃん」という商品名と、田中麗奈の演じるキャラクターの名前が同じだった。

CMを見た人が出演者と商品を一緒に覚えやすい構成だった。

2. 続きが気になるストーリーだった

舞台、映画、初恋、ケンカなど、さまざまなテーマを通じて主人公の成長を描いていた。

広告を見た人が、次の作品にも関心を持ちやすい仕組みだった。

3. 田中麗奈自身の女優としての成長と重なった

映画『がんばっていきまっしょい』で新人俳優賞を受賞するなど、CM以外でも実績を積み重ねていた。

広告の中のなっちゃんと、実際の女優・田中麗奈のキャリアが同時に成長していったことも、印象の強さにつながっている。

2021年の人気投票でも初代が1位

興味深いデータが、2021年にねとらぼリサーチが実施した歴代なっちゃんの人気投票だ。

2021年7月8日から21日まで実施されたアンケートには、合計371票が集まった。

その結果、田中麗奈が200票を獲得して1位となった。全体の半数を超える得票数だった。


2021年の歴代なっちゃん人気投票

200票


1位

総投票数371票・田中麗奈の得票数



得票率 約53.9%

もちろん、これは全国民を対象にした世論調査ではなく、インターネット上の任意参加型アンケートだ。

それでも、発売から20年以上経過した時点で初代が支持を集めたことは、田中麗奈のブランドイメージが長く残っていたことを示す一つの材料になる。

当時の視聴者からは、田中麗奈をテレビで見かけると今でも「なっちゃん」を思い出すという趣旨のコメントも紹介されている。

【2026年最新】田中麗奈の現在は?女優・広告出演の活動を紹介

2026年11月6日現在、田中麗奈は46歳。

かつてのCMキャラクターとしてだけではなく、映画・テレビドラマ・広告などで活動を続けている。

所属事務所テンカラットの公式プロフィールには、2026年の出演情報が複数掲載されている。

2026年の主な出演・広告情報
時期 作品・広告 内容
2026年4月 NHK「コンビニ兄弟」 中尾光莉役
2026年4月 映画「黄金泥棒」 主演・藤根美香子役
2026年7月 「親愛なる夫へ~完璧な妻の嘘~」 坂井麻衣子役、W主演
2026年9月 LayerX「バクラク」 広告出演
2026年10月 VIOTERAS ブランドアンバサダー

NHKドラマ「コンビニ兄弟」

2026年4月28日から放送されたNHKドラマ10『コンビニ兄弟 テンダネス門司港こがね村店』では、中尾光莉役を担当。

主演の中島健人をはじめ、鈴木福、光石研、萬田久子、舘ひろしらと共演している。

幅広い世代の俳優とともに出演し、ドラマ作品で存在感を見せた。

「親愛なる夫へ~完璧な妻の嘘~」でW主演

2026年7月2日スタートの読売テレビ・日本テレビ系ドラマ『親愛なる夫へ~完璧な妻の嘘~』では、古川雄大とともにW主演を務めた。

田中麗奈が演じるのは坂井麻衣子役。

初代なっちゃんの頃の爽やかな印象とは異なる、夫婦関係を軸にしたサスペンス作品への出演も、俳優としての幅を示している。

映画「黄金泥棒」で主演

2026年4月公開の映画『黄金泥棒』では藤根美香子役で主演。

平凡な日常に閉塞感を抱える40代の女性が、金に魅了されて人生を変えていくクライムコメディーだ。

UR都市機構のインタビューでは、田中麗奈自身が役作りについて詳しく語っている。

特に、主人公の前半と後半の変化を表現するため、体重や肌の質感まで意識して撮影に臨んだというエピソードが興味深い。

2026年10月にはVIOTERASのブランドアンバサダーに就任

所属事務所の2026年10月30日付の広告出演情報によると、田中麗奈は同年10月から株式会社VIOTERASのブランドアンバサダーに就任した。

また、2026年9月からはLayerXの「バクラク」の広告にも出演している。

1998年のなっちゃんから約28年。広告の仕事でも継続的に起用されていることが分かる。

なっちゃんのイメージを超えた現在の田中麗奈

田中麗奈のキャリアを振り返ると、初代なっちゃんのイメージは強い一方、それが女優としての活動を限定しているわけではない。

2017年の映画『幼な子われらに生まれ』では助演女優賞を複数受賞。NHK連続テレビ小説『ブギウギ』や『いちばんすきな花』など、作品ごとに異なる役柄にも挑戦している。

2026年のUR都市機構のインタビューでは、本人も役によって印象が違うと思ってもらえたらうれしいという趣旨を語っている。

かつてのCMの印象を残しながら、現在は役柄の幅を広げている点が、田中麗奈のキャリアを理解するうえで大切なポイントだ。

【田中麗奈となっちゃん】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:田中麗奈はなっちゃんの初代CM女優ですか?

A1:はい。1998年に発売されたサントリー「なっちゃん」の初代CMキャラクターを務めました。最初のCM作品として知られるのは「舞台篇」です。

Q2:田中麗奈のなっちゃんCMは全部で何本ですか?

A2:サントリー食品インターナショナルの2019年の公式発表によると、合計16作品です。1998年から2001年までの14作品と、2005年の2作品で構成されています。

Q3:田中麗奈はなっちゃんのCMに何歳で出演しましたか?

A3:初回放送日を1998年3月21日とする記録に基づけば、17歳です。1980年5月22日生まれで、同年5月に18歳になりました。

Q4:田中麗奈は2005年になっちゃんに復帰したのですか?

A4:はい。「なっちゃん帰る篇」と「なっちゃん働く篇」の2作品に出演しました。いずれもサントリーの公式発表に記録されています。

Q5:2019年の20周年広告は新しいCMですか?

A5:公式発表では、20周年を記念した店頭ポスターなどの広告展開として紹介されています。20年前の田中麗奈と当時の田中麗奈が共演するビジュアルが特徴でした。

Q6:田中麗奈は2026年現在何歳ですか?

A6:1980年5月22日生まれのため、2026年11月6日時点で46歳です。映画、ドラマ、広告などで活動しています。

Q7:田中麗奈は2026年もCMに出演していますか?

A7:はい。所属事務所の公式情報では、2026年9月からLayerX「バクラク」、10月からVIOTERASの広告出演が掲載されています。

田中麗奈となっちゃんの関係は、1998年の初代CMキャラクター起用から始まった。舞台篇を皮切りに2001年までシリーズが続き、2005年には2作品で復帰。サントリーの公式発表に記録された出演作品は合計16本に上る。

2019年には発売20周年記念広告で再起用され、20年前の自分と現在の自分が一つのビジュアルで共演した。この企画は、単なる懐かしさだけではなく、ブランドと出演者がともに歩んだ時間を表現するものだった。

そして2026年、田中麗奈は46歳。映画『黄金泥棒』やNHKドラマ『コンビニ兄弟』、連続ドラマ『親愛なる夫へ~完璧な妻の嘘~』など、俳優として幅広い役柄に取り組んでいる。

「田中麗奈=なっちゃん」という印象は、決して過去の一時的なブームではない。16作品にわたるCMの物語、20周年広告での再会、そして現在の俳優活動までを振り返ると、初代なっちゃんが長く記憶されている理由が見えてくる。

懐かしいCMをもう一度見るなら、まずは1998年の「舞台篇」、そして2005年の「なっちゃん帰る篇」、2019年の20周年広告を見比べるのがおすすめだ。同じ田中麗奈が、それぞれの時代にどのような表情を見せていたのか。その変化こそ、このシリーズ最大の見どころである。

主な参考資料:サントリー食品インターナショナル2019年2月7日付プレスリリース、テンカラット公式プロフィール・出演情報、オリコンニュース、ねとらぼリサーチ、UR都市機構インタビュー。

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コンテンツディレクター 藤咲 昂
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