2026-27シーズンの欧州組は、イングランドだけでなく、ドイツ、フランス、ベルギー、オランダ、オーストリアなど幅広い国に分布している。
リーグ別の集計データを見ると、日本人選手の所属先は次のようになっている。
| 所属リーグ | 日本人選手数 | 主な注目選手 |
|---|---|---|
| プレミアリーグ | 9人 | 遠藤航、三笘薫、鎌田大地 |
| ブンデスリーガ | 14人 | 堂安律、佐野海舟、鈴木唯人 |
| 2.ブンデスリーガ | 11人 | 福田師王、後藤啓介 |
| ベルギー1部 | 20人 | 石渡ネルソン、小久保玲央ブライアン |
| リーグ・アン | 6人 | 南野拓実、上田綺世、中村敬斗 |
| エールディヴィジ | 4人 | 日本人所属選手各世代 |
| チャンピオンシップ | 10人 | 松木玖生、岩田智輝 |
出典:Japan Football Dataの2026-27シーズン集計。大会登録や対象範囲によって人数は変動する。
プレミアリーグは日本人選手の競争が激化イングランドのプレミアリーグでは、2026-27シーズンに日本人選手が8クラブに分布している。
主な所属先は以下の通り。
- リヴァプール:遠藤航
- クリスタル・パレス:鎌田大地、冨安健洋
- ブライトン:三笘薫
- アストン・ヴィラ:鈴木彩艶
- リーズ・ユナイテッド:田中碧
- イプスウィッチ・タウン:前田大然
- ハル・シティ:守田英正
- コヴェントリー・シティ:坂元達裕
このほか、トッテナム所属の高井幸大はシント=トロイデンへの期限付き移籍という立場にある。
日刊スポーツなどの報道でも、2026-27シーズンのプレミアリーグで日本人選手が最多となる9人に達したことが紹介されている。単に日本人選手が増えたというだけでなく、GK、DF、MF、FWと異なるポジションに選手が分散している点も特徴だ。
ドイツ・ベルギーでは中堅世代と若手が競争ブンデスリーガでは堂安律、佐野海舟、鈴木唯人、町野修斗、板倉滉、伊藤洋輝らがプレーしている。
ドイツの特徴は、日本人選手が攻撃的なポジションだけでなく、中盤の守備やビルドアップ、最終ラインでも評価されていることだ。
ベルギーでは、シント=トロイデンをはじめ複数のクラブに日本人選手が在籍している。若手が欧州の試合環境に適応し、出場時間を獲得するための重要な舞台にもなっている。
欧州移籍を考える際には、必ずしも最初からプレミアリーグやドイツ1部を目指す必要はない。ベルギーやオーストリアなどで経験を積み、上位リーグへの移籍を狙う道もある。
【南野拓実】モナコで復帰後初のフル出場!2026年11月の最新成績

1995年1月16日生まれ・31歳
- 所属:ASモナコ
- リーグ:フランス・リーグ・アン
- ポジション:MF/攻撃的MF
- 背番号:18
2026年の欧州組を語るうえで、大きな注目を集めているのが南野拓実の復活だ。
南野は2025年12月に左膝前十字靱帯を断裂する大きな負傷を経験した。長期間のリハビリを経て、2026年10月に公式戦へ復帰。段階的に出場時間を増やしてきた。
そして11月5日、欧州カンファレンスリーグ(ECL)のリーグフェーズ第3節、ノアシェラン戦で重要な結果を残した。
ノアシェラン戦で復帰後初アシスト試合はモナコがホームでノアシェランを迎え、2対0で勝利した。
前半33分、南野はペナルティーエリア内で右足を振り抜き、味方のマティス・デトゥルベの先制点を演出。復帰後初のアシストとなった。
さらに後半には、南野自身がゴールネットを揺らす場面もあったが、オフサイド判定で得点は認められなかった。
それでも、この試合で特に評価されたのは90分間を通してプレーできたことだ。
長期離脱から復帰した選手にとって、短時間の途中出場とフル出場では意味が異なる。試合の強度に耐え、攻守の切り替えを継続できることを示した点は、今後の起用を考えるうえで大きな材料になる。
スポーツ報知、ゲキサカなどの報道でも、復帰後初のフル出場とアシストが伝えられた。
日本代表にも約1年ぶりに復帰2026年11月5日付の日本サッカー協会の発表では、南野が日本代表の11月遠征メンバーに選出された。
森保一監督が発表した28人のメンバーには、負傷から復帰した南野と町田浩樹が含まれ、福田師王は初招集となった。
日本代表は11月14日にブラジル代表、17日にパラグアイ代表とシンガポールで対戦する予定だ。
南野にとっては、クラブでの復帰を代表活動につなげる重要な機会となる。特に攻撃的MFとして、ゴール前への侵入、前線との連係、セカンドボールへの反応といった持ち味をどこまで取り戻せるかが注目される。
【遠藤航】リヴァプール所属は継続も出場機会が焦点に
1993年2月9日生まれ・33歳
- 所属:リヴァプールFC
- リーグ:イングランド・プレミアリーグ
- ポジション:MF/守備的MF
- 背番号:3
遠藤航については、所属クラブと実際の出場状況を分けて考える必要がある。
2026-27シーズンもリヴァプール所属という情報が掲載されている一方、11月上旬の成績データでは、公式戦の出場記録が確認できない。
ゲキサカの2026-27シーズン日程情報でも、プレミアリーグ、リーグカップ、チャンピオンズリーグの出場はそれぞれ0試合となっている。
所属していることと試合に出ていることは別遠藤のような守備的MFは、攻撃の得点やアシストだけでは評価できない。
- 相手の攻撃を中盤で遮断する能力
- ボールを奪った後の安全なパス選択
- 味方のポジションを調整する守備判断
- プレッシングを受けた際のボール保持
- 試合終盤のリードを守る戦術的対応
こうした仕事は、出場時間が短くてもチーム戦術に大きな影響を与える。
一方、現在の出場記録が少ない以上、レギュラーとしての立場を確立していると評価することも難しい。
今後の注目ポイント遠藤の今後を判断する際には、次の3点を確認したい。
1. プレミアリーグでのベンチ入りと途中出場の変化
2. チャンピオンズリーグなど複数大会での起用状況
3. 冬の移籍市場におけるクラブと選手双方の動き
33歳という年齢を踏まえると、単純な出場試合数だけでなく、どのような役割でチームに貢献できるかも重要だ。
現段階ではリヴァプール所属を維持していることと、試合に出場していないことを混同せず、今後の公式記録を追う必要がある。
【石渡ネルソン】シントトロイデン移籍から欧州カップ戦初ゴールまで
2005年5月10日生まれ・21歳
- 所属:シント=トロイデンVV
- リーグ:ベルギー1部
- ポジション:MF
- 身長:185cm
- 加入:2026年7月
2026-27シーズンの若手日本人選手で、特に注目したいのが石渡ネルソンだ。
石渡はセレッソ大阪の育成組織で成長し、愛媛FC、いわきFCへの期限付き移籍も経験した。その後、2026年7月17日にシント=トロイデンへの完全移籍が発表された。
セレッソ大阪の公式発表によると、移籍を決断した背景には、将来の成長を見据えた本人の意思があった。
移籍時のコメントでは、次のように語っている。
「4年後を見据えた時、そしてこれから自分がどんな選手になっていきたいかを考えた時に今だと思い決断しました。」
この決断は、海外移籍を単なる所属クラブの変更ではなく、選手としての将来設計の一部として捉えていたことを示している。
11月5日、ブラン戦で欧州カップ戦初得点石渡にとって大きな転機となったのが、11月5日のヨーロッパカンファレンスリーグ第3節、SKブラン戦だ。
ホームで戦ったシント=トロイデンは、後半48分に石渡のゴールで先制した。
ペナルティーエリア内で右足のシュートを放ち、ブロックされたボールが再び自身のもとへ戻ると、今度は右足でゴールに押し込んだ。
これは石渡にとって欧州カップ戦初得点であり、シント=トロイデン加入後の公式戦2得点目となった。
しかし、チームは78分に同点ゴールを許し、試合は1対1で終了。開幕から続いていた大会2連勝はストップした。
この試合では石渡のほか、小久保玲央ブライアン、谷口彰悟、新川志音も先発出場している。
日本人選手が複数名で欧州カップ戦の試合に出場し、石渡が得点者となったことは、シント=トロイデンにおける日本人選手の存在感を示す出来事だった。
シント=トロイデン移籍が持つ意味石渡の特徴は、185cmの体格を生かしたデュエルの強さと、中盤で複数のポジションを担当できる柔軟性にある。
STVVの立石敬之CEOも、加入発表時に運動量、献身性、前への推進力などを評価している。
21歳の段階で欧州カップ戦の得点を記録したことは、今後のキャリアを考えるうえで価値のある実績だ。
ただし、1試合のゴールだけでレギュラー定着や欧州トップリーグへの移籍が決まるわけではない。継続的な出場時間と、ベルギー国内リーグでの安定したパフォーマンスが次の評価基準になる。
【注目選手を比較】2026-27シーズンの日本人海外組の現在地
ここまで取り上げた3選手は、同じ日本人海外組でも置かれた状況が大きく異なる。
| 選手 | 年齢 | 所属クラブ・リーグ | ポジション | 2026-27の注目状況 |
|---|---|---|---|---|
| 南野拓実 | 31歳 | モナコ・フランス | MF | 長期離脱から復帰。ECLで1アシスト、復帰後初フル出場 |
| 遠藤航 | 33歳 | リヴァプール・イングランド | MF | 所属継続。11月上旬時点で公式戦出場記録なし |
| 石渡ネルソン | 21歳 | シント=トロイデン・ベルギー | MF | ECL初得点。加入後の成長に期待 |
所属クラブや代表歴だけでなく、実際の数字も確認したい。
Japan Football Dataが2026年11月5日17時01分に更新した2026-27シーズンの集計では、リーグ戦の日本人得点ランキング上位に次の選手が並んでいる。
| 順位 | 選手 | 所属クラブ | 得点 | 出場 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 上田綺世 | リール | 6 | 10試合 |
| 2位 | 齋藤俊輔 | ウェステルロー | 5 | 10試合 |
| 3位 | 鈴木唯人 | フライブルク | 4 | 9試合 |
| 3位 | 松木玖生 | サウサンプトン | 4 | 14試合 |
| 5位 | 福田師王 | カールスルーエ | 3 | 8試合 |
同じ集計のアシストランキングでは、北野颯太と坂本一彩がそれぞれ4アシストで首位に並び、鎌田大地も3アシストを記録している。
この数字から分かるのは、日本人選手の評価が特定のスター選手だけに集中していないことだ。
フランスで結果を残す上田、ベルギーで得点を重ねる齋藤、ドイツで攻撃力を示す鈴木唯人、イングランド2部で得点する松木など、それぞれのリーグで異なるタイプの選手が結果を出している。
欧州カップ戦でも日本人選手が存在感欧州カップ戦の動向も見逃せない。
UEFA(欧州サッカー連盟)が主催するクラブ大会には、主に次の3つがある。
- UEFAチャンピオンズリーグ(CL)
- UEFAヨーロッパリーグ(EL)
- UEFAカンファレンスリーグ(ECL)
Japan Football Dataの大会別集計では、2026-27シーズンの日本人選手について、チャンピオンズリーグに6人、ヨーロッパリーグに17人、カンファレンスリーグに15人の在籍が掲載されている。
同集計の得点・アシストは、CLが8得点・1アシスト、ELが13得点・14アシストとなっている。
こうした大会で結果を残すことは、国内リーグでの評価とは別の意味を持つ。
異なる国の強豪クラブと対戦し、短期間で戦術を理解して結果を出す能力が求められるからだ。
特にECLは、将来的にCLやELを目指すクラブにとっても重要な舞台となる。石渡ネルソンの初得点は、その舞台で日本人若手選手が結果を残した事例として注目できる。
【海外移籍の経緯】日本人選手が欧州で評価される理由と今後の課題
日本人選手が欧州に渡る経緯は、一つのパターンに限定されない。
大きく分けると、次のようなルートがある。
1. Jリーグから欧州クラブへの直接移籍石渡ネルソンのように、Jリーグでの経験を経て欧州クラブに完全移籍するケースだ。
育成年代から所属したクラブを離れる決断には、出場機会だけでなく、将来の成長や競技環境の変化も関係する。
2. 欧州の中堅リーグで経験を積むベルギーやオーストリアなどで実績を積み、ドイツやイングランドなどの上位リーグを目指すルートもある。
このルートでは、移籍直後の知名度よりも、実際の出場時間とパフォーマンスが評価を左右する。
3. 欧州トップクラブで競争を続ける遠藤航や南野拓実のように、欧州の大規模クラブで高い競争に身を置く選手もいる。
ただし、所属クラブのブランド力と試合での出場機会は必ずしも一致しない。遠藤の状況は、その違いを理解するうえで分かりやすい例だ。
4. 日本代表での評価をクラブでの活躍につなげる海外組にとって、日本代表でのパフォーマンスも重要な評価材料になる。
代表での経験は国際試合への適応力を示す一方、代表で活躍しているからといってクラブでの出場が保証されるわけではない。
クラブでの継続的な実績と代表での貢献を、両方追いかける必要がある。
UEFAとは?欧州サッカーを統括する組織Union of European Football Associations
- 設立:1954年6月15日
- 設立地:スイス・バーゼル
- 本部:スイス・ニヨン
UEFAは欧州各国のサッカー協会を統括する国際サッカー連盟(FIFA)傘下の組織である。
1954年6月15日にスイスのバーゼルで設立され、1995年からスイスのニヨンに本部を置いている。
チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグなどの大会運営を担い、欧州クラブサッカーの競技環境を支えている。
日本人選手にとって、UEFA主催大会への出場は欧州での評価を高める機会となる。国内リーグの成績に加えて、異なる国のクラブと対戦したときにどのようなプレーができるかが問われるためだ。
海外組の最新情報を見極める4つの基準日本人選手のニュースを追う際には、次の4点を意識すると状況を正しく理解しやすい。
- 所属と登録: クラブとの契約、リーグ登録、期限付き移籍を区別する。
- 出場時間: ベンチ入りだけでなく、実際に何分間プレーしたかを確認する。
- 大会別成績: 国内リーグ、国内カップ、UEFA大会の数字を混同しない。
- 継続性: 1試合の活躍だけでなく、複数試合で結果を残しているかを見る。
特に得点数だけでは選手の価値を正確に判断できない。守備的MFやDF、GKは、ボール奪取、パス成功、守備対応、失点抑制など別の評価軸が必要になる。
日本人海外組の現在地を理解するには、ポジションに応じた評価が欠かせない。
【欧州サッカーの日本人選手】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026-27シーズンに欧州でプレーする日本人選手は何人いますか?
対象リーグや集計方法によって人数は異なる。欧州の主要リーグだけでなく、2部リーグ、カップ戦、期限付き移籍、MLSなどを含めるかによっても変わる。特定の一覧で示される110人という数字も、対象範囲を確認して読む必要がある。
Q2:2026-27シーズンのプレミアリーグで活躍する日本人選手は誰ですか?
遠藤航、三笘薫、鎌田大地、冨安健洋、鈴木彩艶、田中碧、前田大然、守田英正、坂元達裕らが所属クラブでプレーしている。出場時間や試合ごとの役割には違いがある。
Q3:南野拓実の2026年11月の最新成績は?
11月5日の欧州カンファレンスリーグ、ノアシェラン戦で先制点をアシストし、復帰後初の90分間フル出場を達成した。長期離脱からの復帰後、重要な進展となった。
Q4:遠藤航はリヴァプールを退団したのですか?
2026年11月上旬の所属情報ではリヴァプール所属が継続している。今季の公式戦出場記録は確認できていないが、出場がないことと退団は別の問題である。
Q5:石渡ネルソンはなぜ注目されているのですか?
2026年7月にセレッソ大阪からシント=トロイデンへ完全移籍し、11月5日の欧州カンファレンスリーグで大会初得点を記録したためだ。21歳のMFとして、今後の出場機会と成長が期待されている。
Q6:日本人選手が欧州カップ戦で得点する意味は何ですか?
国内リーグとは異なる国のクラブとの対戦で、攻撃力や戦術理解度を示す機会になる。CL、EL、ECLでの実績は、選手の国際的な評価にもつながる。
2026-27シーズンの欧州サッカーでは、日本人選手の活躍の舞台が複数の国とリーグに広がっている。
今回の注目選手を振り返ると、それぞれ異なる段階にいることが分かる。
- 南野拓実: 長期離脱から復帰し、ECLでアシストとフル出場を達成。
- 遠藤航: リヴァプール所属を継続する一方、公式戦での出場機会が課題。
- 石渡ネルソン: シント=トロイデン移籍後、欧州カップ戦初ゴールを記録。
加えて、上田綺世、鈴木唯人、齋藤俊輔、鎌田大地らもリーグ戦の得点やアシストで存在感を示している。
今後の焦点は、冬の移籍市場、負傷から復帰する選手のコンディション、若手のレギュラー定着、そしてUEFA大会での日本人選手の得点記録だ。
欧州サッカーの日本人選手を評価するときは、所属クラブの知名度だけで判断せず、実際の出場時間、ポジション、リーグ戦と欧州カップ戦の成績を合わせて見ることが大切だ。
2026-27シーズン後半に向けて、ベテランの再浮上と若手の台頭がどのような結果につながるのか。日本人選手の挑戦は、これからも欧州サッカーを追いかける大きな見どころとなる。