豊昇龍の実績を確認するうえで、最も信頼性の高い基準となるのが日本相撲協会の公式プロフィールだ。
2026年11月場所時点の公式記録では、豊昇龍の成績は次のようになっている。
立浪部屋・モンゴル出身
1999年5月22日生まれ
生涯戦歴
401勝

235敗49休・53場所
幕内戦歴
319勝
187敗49休・38場所
幕内優勝
2回
得意技
右四つ・寄り・投げ
出典:日本相撲協会公式力士プロフィール。2026年11月場所時点の掲載値。
401勝235敗49休という数字が示すもの
公式プロフィールに記載されている生涯戦歴は、401勝235敗49休。幕内戦歴は319勝187敗49休だ。
この数字は、序ノ口から横綱まで積み重ねてきた豊昇龍の競技人生を表している。
注目したいのは、幕内で319勝を挙げていることだ。単に横綱に昇進したという肩書だけではなく、上位力士との対戦が続く幕内で実績を積んできたことが分かる。
また、幕内優勝は2回。2023年7月と2025年1月の優勝が記録されている。
朝青龍の戦績と比較すると見える違い叔父の朝青龍は、日本相撲協会の公式プロフィールで生涯669勝173敗76休、幕内優勝25回と記録されている。
| 比較項目 | 朝青龍 | 豊昇龍 |
|---|---|---|
| 横綱の代数 | 第68代 | 第74代 |
| 幕内優勝 | 25回 | 2回 |
| 生涯勝利 | 669勝 | 401勝 |
| 生涯敗戦 | 173敗 | 235敗 |
| 生涯休場 | 76休 | 49休 |
| 所属部屋 | 高砂部屋(旧若松部屋) | 立浪部屋 |
両者の成績には、当然ながら現役期間や横綱在位期間の違いがあるため、単純な勝敗数だけで優劣を決めることはできない。
しかし、幕内優勝25回という朝青龍の実績が、豊昇龍にとって非常に高い目標であることは間違いない。
豊昇龍は叔父と同じ横綱の地位に到達した。これから問われるのは、叔父の記録をどこまで追い越せるかという、自分自身の挑戦である。
【プロの結論】豊昇龍は朝青龍の後継者なのか?血縁を超えた評価のポイント
豊昇龍を語る際、「朝青龍の甥」という肩書は分かりやすい。しかし、その肩書だけで力士としての価値を判断するのは適切ではない。
注目すべき点は3つある。
1. 朝青龍は出発点であり、豊昇龍の実績そのものではない朝青龍が豊昇龍に相撲への道を意識させたことは、本人の歩みや高校時代のエピソードからも明らかだ。
しかし、2018年の初土俵から横綱昇進までの番付を上げたのは、豊昇龍自身の努力と取組の結果である。
叔父が横綱だったから自動的に横綱になれたわけではない。
2. 不仲説は、関係の一部分だけを切り取らない2025年1月には、約1年間疎遠だったことや、叔父の期待が負担になっていたという報道があった。
一方、横綱昇進を前に電話で和解し、朝青龍から成長を認められたことも報道されている。
したがって、2人の関係を理解するには、次の区別が重要だ。
- 報道で確認できること:一時的な疎遠、電話による再交流、祝福と助言。
- 本人の言葉で確認できること:豊昇龍が久しぶりの電話を喜び、さらに強くなりたいと語ったこと。
- 報道だけでは断定できないこと:親族間の行き違いのすべての原因や、私生活での現在の交流頻度。
こうした区別ができれば、刺激的な見出しだけに左右されず、関係の変化を正確に捉えられる。
3. 本当に比較すべきなのは、横綱としての実績朝青龍は幕内優勝25回を達成した第68代横綱。
豊昇龍は幕内優勝2回を記録し、第74代横綱となった。
両者は同じ一族から生まれた横綱だが、求められる評価はそれぞれ異なる。
豊昇龍が目指すべきなのは、叔父の名前を借り続けることではなく、土俵上の結果によって自分の名前を確立することだ。
豊昇龍を評価するときは、血縁関係、話題性、横綱としての実績を分けて考えることが大切である。
【豊昇龍と朝青龍の関係】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:豊昇龍と朝青龍は本当に叔父と甥なの?
A1:本当の叔父と甥にあたる親族だ。朝青龍は豊昇龍の父の弟で、豊昇龍が相撲を目指すきっかけにも関わった。
Q2:豊昇龍と朝青龍は現在も不仲なの?
A2:2025年1月には約1年間疎遠だったと報じられたが、同月28日に豊昇龍が電話で連絡し、朝青龍から祝福と助言を受けている。少なくとも当時は和解が報じられており、現在も絶縁していると判断できる公的情報はない。
Q3:豊昇龍は13勝2敗で2度目の優勝をしたの?
A3:正確には異なる。2024年11月場所が13勝2敗で優勝次点、2025年1月場所が12勝3敗で2度目の幕内優勝だった。この優勝を受け、同月29日に第74代横綱への昇進が正式決定した。
豊昇龍と朝青龍は、叔父と甥という血縁関係にありながら、時には親密に、時には疎遠になる複雑な関係を歩んできた。
朝青龍は相撲への転向を後押しし、豊昇龍が大関、横綱へと成長する過程でも節目ごとに影響を与えてきた。一方、豊昇龍は偉大な叔父と比較される重圧を抱えながら、自分自身の力で最高位にたどり着いた。
2025年1月の2度目の優勝は12勝3敗。翌29日に第74代横綱への昇進が正式決定した。そして2026年11月場所時点の日本相撲協会公式プロフィールには、生涯戦歴401勝235敗49休、幕内優勝2回という実績が掲載されている。
今後の注目点は、叔父の朝青龍が残した幕内優勝25回という偉大な記録に、豊昇龍がどこまで迫れるかだ。
「朝青龍の甥」という肩書から、「横綱・豊昇龍」という独自の評価へ。
2人の関係を理解するうえで最も大切なのは、血縁によるつながりと、土俵で積み上げる個人の実績を分けて見ることだろう。
主な参照資料:日本相撲協会公式プロフィール・歴代横綱一覧・横綱昇進発表、日刊スポーツ(2025年1月26日・27日・29日)、千葉日報(2025年1月29日)、デイリースポーツ、スポーツニッポン。