早朝ウォーキング中に不安を感じた場合、相手の意図を確かめようとするよりも、自分の安全を確保することが先決です。
特に、次のような行動が見られた場合は警戒してください。
- 歩く速度を変えても、一定の距離を保って後ろをついてくる。
- 何度も進路を変えて接近してくる。
- 必要のない声かけを繰り返してくる。
- 進行方向に立ちふさがる。
- 自宅や普段のウォーキングコース付近で何度も見かける。
- こちらが移動すると、相手も同じ方向に移動する。
一度声をかけられただけでストーカー行為と判断できるわけではありません。しかし、つきまといや待ち伏せが繰り返される場合には、早めに警察へ相談することが大切です。
声をかけられたときは無理に応対しない道を尋ねられたり、突然話しかけられたりした場合、必ずしも立ち止まって対応する必要はありません。
不安を感じたら距離を取り、近くの店舗や人通りのある道路へ移動してください。相手に背を向けたまま長時間スマートフォンを操作することも避けましょう。
警察庁の安全サポートブックでは、道を尋ねてきた人物に対応しようとした女性が、注意をそらした際に身体を触られた事例も紹介されています。相手との距離を保ち、危険を感じたら人のいる場所へ移動することが基本です。
後をつけられたら自宅に向かわないウォーキング中に同じ人物が後ろをついてくると感じた場合、まずは進路を変えて、人のいる場所へ移動してください。
自宅まで追跡されると生活圏を知られるおそれがあるため、いつもの帰宅ルートをそのまま進むのは避けたいところです。
コンビニ、営業中の店舗、駅、交番などに入り、店員や警察官に助けを求めましょう。追跡が続いている場合や身の危険を感じる場合には110番通報してください。
不審者に遭遇したときの110番通報身体をつかまれそうになった、進路をふさがれた、執拗につきまとわれているなど、緊急の対応が必要な場合は110番です。
安全を確保できる場所へ移動しながら、可能な範囲で次の情報を伝えます。
1. 何が起きたか: 声をかけられた、後をつけられた、身体を触られたなど。
2. どこで起きたか: 道路名、近くの店舗、交差点、公園など。
3. いつ起きたか: 発生した時刻や、現在も追跡されているか。
4. 相手の特徴: 性別、年代の目安、服装、身長、持ち物など。
5. 相手の移動方向: 徒歩、自転車、車など、分かる範囲の情報。
警察庁の痴漢・盗撮事犯対策でも、110番通報時には、何があったか、いつ起きたか、場所、被害者の様子、相手の外見や服装などを伝えるよう案内しています。
緊急性はないものの、何度も不審な接触を受けている、特定の人物につきまとわれているなどの不安がある場合には、警察相談専用電話「#9110」を利用できます。受付時間は都道府県警察によって異なります。
なお、性犯罪や性暴力の被害については、警察の性犯罪被害相談電話「#8103」も相談先になります。
【早朝ウォーキングの安全対策チェック】出発前から帰宅までに確認したいこと

防犯対策は、出発前、歩行中、帰宅時の3段階に分けると実践しやすくなります。
出発前に確認すること- 日の出時刻と現地の明るさを確認する。
- 人通りのあるルートを選ぶ。
- 途中に営業店舗や交番などがあるか調べる。
- スマートフォンを充電しておく。
- 防犯ブザーが正常に作動するか確認する。
- 必要に応じて家族や友人に予定を伝える。
- 体調や天候に問題がないか確認する。
- イヤホンを外し、周囲の音を聞ける状態にする。
- スマートフォンを操作しながら歩かない。
- ときどき後ろや周囲を確認する。
- 不審な接近を感じたら距離を取る。
- 暗い公園や人通りの少ない近道を避ける。
- 危険を感じたら、予定のコースにこだわらず変更する。
- 自宅付近で後ろからついてくる人がいないか確認する。
- 不安があれば、すぐに玄関へ向かわず店舗などに避難する。
- 同じ人物による接触が続く場合は日時や場所を記録する。
- 不安が残る場合は警察に相談する。
ウォーキングの継続よりも安全を優先することが大切です。暗さや人通りの少なさが気になる日は、コースを短縮したり、屋内運動に切り替えたりする判断も必要です。
【プロの結論】早朝ウォーキングが女性に向いている人・避けたい条件
早朝ウォーキングは、朝の時間を有効活用でき、運動習慣をつくりやすい方法です。仕事や家事の前に身体を動かせることから、日中に運動時間を確保しにくい人にも適しています。
ただし、誰にとっても同じ条件で安全とは限りません。実際に歩く場所の環境や時間帯、本人が危険を感じた際に対応できるかによって判断する必要があります。
早朝ウォーキングを続けやすい条件次の条件がそろっている場合は、比較的防犯上の不安を抑えて運動を続けやすくなります。
- 日の出後など、十分な明るさがある時間に歩ける。
- 人通りがあり、周囲から見通しのよいコースを利用できる。
- コンビニや店舗、駅などの避難先がある。
- スマートフォンや防犯ブザーをすぐ使える。
- ルート変更や中止を柔軟に判断できる。
一方、次のような場合には、無理に早朝の屋外ウォーキングを続ける必要はありません。
- 日の出前の暗い時間にしか歩けない。
- 自宅周辺に人通りのある道路がほとんどない。
- 河川敷や山道など、避難先が少ない場所しか利用できない。
- 過去に同じ場所でつきまといや不審な接触を経験した。
- 防犯面で強い不安があり、歩行中も落ち着いて運動できない。
このような場合は、日中のウォーキング、スポーツジム、屋内トレッドミル、自宅での有酸素運動などを選ぶ方法があります。
忘れてはいけないのは、防犯対策をしていても犯罪被害に遭うことはあり、被害者に責任があるわけではないということです。安全対策は、自分の行動を制限するためではなく、安心して日常生活を楽しむために活用するものです。
【早朝ウォーキング女性危険】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:女性が早朝5時に一人でウォーキングするのは危険ですか?
A1:午前5時だから必ず危険というわけではありません。ただし、季節によっては日の出前で暗く、人通りも少ない時間帯です。明るさ、周囲の人通り、避難できる店舗の有無を確認し、条件が悪ければ日の出後に変更することをおすすめします。
Q2:早朝ウォーキングではイヤホンを片耳だけにすれば安全ですか?
A2:片耳だけでも、周囲の音を聞き逃す可能性があります。特に人通りの少ない道や暗い場所では、イヤホンを外す方が安心です。警察庁もスマートフォンやイヤホンを使用しながらの歩行を避けるよう注意喚起しています。
Q3:防犯ブザーはどこに付けるのがよいですか?
A3:バッグの肩ひもやベルトなど、すぐ手が届く場所がおすすめです。バッグの中にしまい込最初に、緊急時に操作できる状態で携帯してください。電池切れや故障がないか定期的に確認することも大切です。
Q4:早朝ウォーキング中に後をつけられたらどうすればよいですか?
A4:自宅に向かわず、コンビニや駅、交番など人のいる場所に移動してください。追跡が続く場合や危険が迫っている場合は110番通報しましょう。繰り返しつきまとわれる場合は、日時や場所を記録し、#9110で警察に相談する方法もあります。
Q5:日の出後なら女性の一人歩きは安全ですか?
A5:日の出後は視界が確保しやすくなるメリットがありますが、安全が保証されるわけではありません。人通りの少ない公園や見通しの悪い道路は、昼間でも注意が必要です。明るさだけでなく、逃げ込める場所や周囲の状況も判断材料にしてください。
Q6:2026年の犯罪統計で早朝の女性の被害は増えていますか?
A6:警察庁の令和7年犯罪情勢では、刑法犯全体やストーカー事案の増加が報告されています。しかし、早朝ウォーキング中の女性だけを対象とした全国統計は示されていません。そのため、早朝の女性の被害が前年比で増えたと判断できるデータはありません。
2026年の警察庁の犯罪情勢を見ると、刑法犯認知件数は4年連続で増加し、ストーカー事案の相談等件数も高い水準にあります。女性が一人で外出するときには、周囲の環境や不審な接近に注意する必要があります。
一方、全国の公的統計から早朝ウォーキング中の女性の被害率や、早朝が特に危険な時間帯であることを証明することはできません。警察の防犯情報が繰り返し示しているのは、暗い場所、人通りの少ない道、見通しの悪い公園、イヤホンやスマートフォンへの集中といった具体的なリスクです。
女性が早朝ウォーキングを続けるなら、次の5点を基本にしてください。
1. 日の出後など、周囲を確認しやすい時間帯を選ぶ。
2. 人通りがあり、店舗などに避難できるルートを使う。
3. イヤホンやスマートフォンのながら歩きを避ける。
4. 防犯ブザーと緊急連絡手段をすぐ使える状態にする。
5. つきまといや身の危険を感じたら、迷わず安全な場所へ移動して警察に相談する。
早朝ウォーキングを諦める必要はありません。しかし、健康のための運動が不安や危険を伴うものになってしまっては本末転倒です。自分の生活圏に合ったルートと時間帯を選び、危険を感じた日は歩かないという柔軟さも持ちましょう。
安全を優先しながら、無理なく続けられるウォーキング習慣をつくることが、2026年の女性の防犯対策における現実的な選択です。
主な参考資料
- 警察庁「令和7年の犯罪情勢」(2026年2月公表、同年8月確定値更新)
- 警察庁「女性のための安全サポートブック」
- 警察庁「痴漢・盗撮事犯対策」
- 大阪府警察「女性のための安全サポートブック」関連防犯情報
- 警察庁「ご意見、各種相談・情報提供等」