懸賞金は、企業や団体などのスポンサーが特定の取組に対して提供する広告協賛金です。
日本相撲協会の公式案内によると、懸賞を出せるのは幕内の取組です。応援する力士を指定したり、希望する取組に懸賞を設定したりできます。
スポンサーが負担する金額懸賞1本の料金は7万円(税込み)です。
加えて、スポンサーが申し込む際には、次の最低本数が定められています。
- 1日につき最低1本
- 1場所につき最低15本
- 追加申し込みは1本単位で可能
したがって、15日間の本場所で最低本数を申し込んだ場合、スポンサーの基本負担額は次のとおりです。
1場所15本の最低協賛料金105万円

7万円 × 15本(税込み)
懸賞1本
7万円
15本
105万円
30本
210万円
50本
350万円
懸賞金の7万円には、懸賞旗そのものの制作費は含まれていません。
日本相撲協会の公式案内では、懸賞旗の寸法は次のように定められています。
- 横幅:70cm
- 縦幅:120cm
- 制作:懸賞主側が手配
- 持ち込み:スポンサー側が行う
旗のデザインには、土俵上に掲げるための一定の制限があります。制作費は旗の発注先や仕様によって異なり、協会が公表する懸賞料金とは別に考える必要があります。
懸賞金は広告としてどのように使われる?スポンサーが懸賞を出すメリットは、勝った力士への賞金提供だけではありません。
協会の制度では、スポンサー名が次のような形で紹介されます。
1. その日の会場入場者全員に配布される取組表に提供者名を掲載。
2. 取組直前に場内放送でスポンサー名を読み上げる。
3. 懸賞旗を呼出しが土俵上で掲げ、観客やテレビ中継の視線を集める。
提供者名の原稿は15文字以内です。企業にとっては、相撲ファンへの認知拡大やブランド訴求につながる広告機会となります。
懸賞金に関係する主体とお金の流れ制度に関わる関係者を整理すると、次のようになります。
- スポンサー(懸賞主):1本7万円を負担し、企業名などを宣伝する。
- 日本相撲協会:1万円を手数料として受け取り、懸賞の運営や広告掲載を担う。
- 呼出し:懸賞旗を掲げ、取組前に土俵を回る。
- 勝ち力士:勝ち名乗りの際に懸賞袋を受け取り、1本につき6万円を獲得する。
- 協会の預かり口座:獲得分のうち5万円を本人名義で管理し、納税や将来の必要経費に備える。
このように、懸賞金はスポンサーの広告費が協会の運営費と力士の報酬に分配される仕組みです。
【歴代最高記録】懸賞金を最も多く獲得した力士は誰?
懸賞金の歴代記録を語るうえで欠かせないのが、横綱・大の里と元横綱・白鵬です。
2026年には、大の里が過去の記録を大きく更新しました。
2026年9月場所、大の里が698本・4,188万円を獲得2026年9月場所で、大の里は15日間で698本の懸賞金を獲得しました。
1本につき力士の獲得分は6万円なので、計算すると次のようになります。
\[
698本\times60,000円
=41,880,000円
\]
つまり、1場所の懸賞金獲得額は4,188万円です。
この数字は2025年秋場所に大の里が記録した519本・3,114万円を上回るものです。2026年9月場所の成績は12勝3敗でした。
大の里と白鵬の歴代記録を比較| 比較項目 | 大の里 | 白鵬 |
|---|---|---|
| 1場所の最高獲得額 | 4,188万円 | 約3,090万円 |
| 1場所の最多本数 | 698本 | 545本 |
| 記録した場所 | 2026年9月 | 2015年1月 |
| 当時の1本の力士配分 | 6万円 | 5万6,700円 |
白鵬が2015年初場所で獲得した545本は、当時の最多本数記録でした。しかし当時の懸賞金は1本6万2,000円で、力士の取り分は5万6,700円でした。
そのため、545本を獲得した白鵬の獲得額は3,090万1,500円。一方、大の里は本数でも698本まで伸ばし、金額でも4,188万円に達しています。
年間最多記録も大の里が保持年間の懸賞獲得本数でも、大の里の記録が目立ちます。
2025年の年間獲得本数は2,432本。2位の豊昇龍は1,657本で、大の里が大きく上回りました。
一方、2026年は9月場所終了時点で、大の里が1,541本、霧島が1,373本、熱海富士が1,163本となっています。11月場所の結果を含まない途中経過です。
その他の懸賞金記録にも注目懸賞金の記録は、1場所の個人獲得額だけではありません。
- 1取組の最多本数:63本。2024年1月場所14日目の霧島対琴ノ若戦で記録されました。
- 1日の最多掲出本数:314本。2026年5月場所2日目に記録されました。
- 1場所の個人最多本数:698本。2026年9月場所の大の里です。
- 年間最多獲得本数:2,432本。2025年の大の里です。
1取組63本という記録には、結びの一番に予定されていた取組の懸賞の一部が、休場によって霧島対琴ノ若戦に振り替えられたという事情もありました。
記録を比べるときは、本数と金額を分けることが大切です。懸賞金の単価は時代によって異なるため、昔の力士と現在の力士を単純に本数だけで比較すると、実際の獲得額との違いが見えなくなります。
【相撲の懸賞金は一袋いくら】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:相撲の懸賞袋には実際にいくら入っていますか?
懸賞袋1袋には、2025年5月場所から現金1万円が入っています。それとは別に、勝ち力士の獲得分5万円が本人名義の口座に振り込まれます。
Q2:懸賞金1本7万円は全額力士がもらえるのですか?
いいえ。1万円は日本相撲協会の手数料で、残り6万円が勝った力士の獲得分です。その6万円のうち、1万円が現金、5万円が口座振込となります。さらに税金の支払いなども考慮する必要があります。
Q3:懸賞金をスポンサーとして出すにはいくら必要ですか?
1本7万円(税込み)で、1場所15本以上の申し込みが必要です。最低協賛額は105万円です。懸賞旗の制作費は別途スポンサー側の負担となります。
Q4:懸賞金の歴代最高獲得額はいくらですか?
2026年11月時点で確認できる1場所の最高獲得額は、大の里の4,188万円です。2026年9月場所に698本を獲得し、1本6万円で計算した金額です。
大相撲の懸賞金について、押さえておきたい数字は次の4つです。
- スポンサー負担額:1本7万円
- 日本相撲協会の手数料:1万円
- 勝ち力士の獲得分:6万円
- 懸賞袋の現金:1万円
2025年5月の変更によって、袋に入る現金は3万円から1万円に減りました。しかし、力士の獲得分6万円は変わっていません。残り5万円は本人名義の口座で管理されます。
また、歴代最高記録では、2026年9月場所の大の里が698本・4,188万円を獲得し、過去の記録を更新しました。
懸賞金を見るときに大切なのは、袋の厚さだけで金額を判断しないことです。スポンサーが支払う広告協賛金、協会の手数料、力士の獲得分、実際に土俵で受け取る現金は、それぞれ異なります。
懸賞袋1袋の現金は1万円でも、勝った力士の獲得分は6万円。 この違いを知っておけば、大相撲中継で懸賞旗が何本も回る場面も、より興味深く楽しめます。