まず押さえたいのは、ナポリの窯と株式会社ストロベリーコーンズは、別々の会社ではないという点です。
ナポリの窯は、ストロベリーコーンズが展開する宅配ピザブランドです。したがって、ブランドの経営責任を調べる場合は、運営会社の代表者を確認するのが基本になります。
株式会社ストロベリーコーンズの会社概要公式サイトに掲載されている会社情報を整理すると、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社ストロベリーコーンズ |
| 代表取締役社長 | 秋山舜氏 |
| 本社 | 宮城県仙台市青葉区中央2-11-1 |
| 設立 | 2003年4月1日 |
| 主な事業 | ピザ等の宅配事業、レストラン事業、FC本部事業 |
| 主なブランド | ナポリの窯、ストロベリーコーンズ |
| 従業員数 | 正社員110名、アルバイト・パート800名(2025年2月現在) |
ここで注意したいのが、2003年という設立年です。
ストロベリーコーンズの前身となる旧会社は1983年10月14日に設立されました。その後、会社分割によって現在の株式会社ストロベリーコーンズが2003年4月に設立されています。
つまり、ブランドの歴史と現在の運営会社の法人としての歴史は、必ずしも同じではありません。
親会社のいちごホールディングスとは?株式会社いちごホールディングスは、ストロベリーコーンズを傘下に置く持株会社です。
この会社が2025年から2026年にかけて複数回の資本・経営体制の変更を経験したため、検索結果には異なる社長名が混在しています。
「秋山舜」「木野将徳」「大塚康平」という名前が同じ時期の社長として紹介されることがありますが、それぞれの就任時期と所属法人を分けて見る必要があります。
【歴代社長】ナポリの窯の経営陣はどう変わった?

ナポリの窯の経営を理解するには、創業家から新しい経営陣への移行を追う必要があります。
特に大きな転換点となったのが、創業者の宮下雅光氏が亡くなった2024年11月以降です。
1983年から続く創業家の経営ナポリの窯のルーツは、1983年に設立された会社にあります。
創業者の宮下雅光氏は、宅配ピザ事業を育て、ストロベリーコーンズのブランド展開を進めた人物です。
2005年には「ナポリの窯」の展開が始まりました。公式サイトも2005年の開業をブランドの歴史の起点として紹介しています。
宮下氏の経営は、宅配ピザを中心とした事業基盤をつくった時代と位置付けられます。
2025年から経営体制が大きく変化2024年11月に創業者の宮下雅光氏が亡くなった後、事業承継が進みました。
2025年1月にはエックスモバイルがいちごホールディングスの株式の過半数を取得。宮下氏の長男である宮下貴弘氏が代表取締役社長に就任し、木野将徳氏が取締役会長に就任しました。
その後、2025年11月18日には木野氏がストロベリーコーンズといちごホールディングスの代表取締役CEOとなり、経営体制を刷新しています。
このときヒカル氏と入江巨之氏も経営陣に加わりました。
主要な経営トップの変遷一覧以下は、確認できる主な経営上の転換点をまとめたものです。
この表から分かるのは、経営トップの交代が一度だけではなかったことです。
また、いちごホールディングスの代表者とストロベリーコーンズの代表者は別の法人の役職です。例えば、2026年9月30日の太洋物産の開示資料には、いちごホールディングスの代表者として星野智之氏が記載されています。
一方、10月1日のストロベリーコーンズの公式発表では秋山舜氏が代表者です。
この違いを無視して歴代社長を並べると、経営体制を誤って理解することになります。
【2026年の重大ニュース】太洋物産による子会社化とAI DININGへの株式譲渡
2026年のナポリの窯をめぐる経営ニュースで、最も重要なのが親会社の変更です。
一度は上場企業の太洋物産がグループに迎え入れましたが、結果として短期間で別会社に経営権が移りました。
4月24日:太洋物産が子会社化を発表2026年4月24日、太洋物産は株式会社いちごホールディングスとの株式交換契約を締結したと発表しました。
太洋物産は食品や農畜産物などを扱う専門商社です。
今回の子会社化には、次のような狙いがありました。
- 商社としての食材調達力を生かす
- 食材供給の効率化を図る
- 物流機能を改善する
- 宅配ピザ事業への参入で収益源を多様化する
株式交換の効力発生日は2026年7月1日とされました。
7月1日:いちごホールディングスが完全子会社に6月30日に開催された臨時株主総会で承認され、7月1日付でいちごホールディングスは太洋物産の完全子会社となりました。
これにより、ストロベリーコーンズとナポリの窯も太洋物産グループに入ることになります。
7月3日に発表された公式リリースでは、いちごホールディングスの代表取締役社長として大塚康平氏が紹介されています。
大塚氏は、学生時代のアルバイトからキャリアを積み、現場を経験してきた人物として食品産業新聞社の取材でも取り上げられました。
経営トップに現場経験者を据え、店舗運営を重視する方針が打ち出されていたのです。
9月30日:太洋物産が全株式をAI DININGに譲渡しかし、完全子会社化から約3か月後、状況は一変します。
太洋物産は2026年9月30日、いちごホールディングスの保有株式をすべてAI DINING株式会社へ譲渡すると発表しました。
6億5,000万円
株式譲渡価格
譲渡対象
いちごホールディングス全株式
譲渡株式数
251株
議決権割合
100%
契約・譲渡実行日
2026年9月30日
譲渡先
AI DINING株式会社
出典:太洋物産の2026年9月30日付適時開示資料
太洋物産が発表した譲渡理由は、主に次の3点です。
1. 当初の事業計画を上回る一時的な費用支出が発生していたこと。
2. 固定費の負担が想定を超えていたこと。
3. 要職にあたる人物の辞任などを踏まえ、事業戦略と投資採算性を再検討したこと。
太洋物産は、今後の企業価値向上には宅配ピザ事業以外の領域へ経営資源を重点配分することが適切だと判断しました。
その結果、宅配ピザ事業から撤退する方針となりました。
ここで重要なのは、太洋物産がナポリの窯のブランドを閉鎖したわけではないことです。
譲渡対象は、ナポリの窯を運営するストロベリーコーンズを傘下に持つ、いちごホールディングスの株式です。
株式の所有者が変わったのであり、ブランドそのものが消滅したという意味ではありません。
現在の親会社はどこなのか?2026年11月6日時点で確認できる資本関係は、次のように整理できます。
AI DINING株式会社
代表取締役:木野将徳氏
100%の株式を取得
株式会社いちごホールディングス
ストロベリーコーンズの親会社
株式会社ストロベリーコーンズ
代表取締役社長:秋山舜氏
宅配ピザブランド「ナポリの窯」
AI DININGの代表取締役は木野将徳氏です。太洋物産の適時開示資料には、AI DININGの株主として株式会社X HOLDINGSが51%、株式会社ベストアメニティホールディングスが49%と記載されています。
この資本関係を理解すれば、2026年7月の太洋物産による子会社化と、9月のAI DININGへの譲渡を混同せずに済みます。
【ヒカルと堀江貴文】ナポリの窯の経営にどう関わっている?
2026年のナポリの窯が大きな話題になった理由の一つが、著名人の経営参加です。
特に注目されたのが、YouTuberのヒカル氏と実業家の堀江貴文氏です。
ただし、両者は同じ会社の役員ではありません。
ヒカル氏は広告塔だけではなく経営メンバーヒカル氏(前田圭太氏)は、2025年11月18日にいちごホールディングスの取締役に就任しました。
この就任は単なる広告出演や期間限定のコラボレーションとは異なります。
当時の公式発表では、次のような経営改善施策が示されていました。
- 新商品の共同開発
- 既存商品のラインナップ見直し
- 若手スタッフの意見を経営に反映
- 店舗運営の改善
- アルバイト採用のコミュニケーション改革
- デジタルマーケティングへの転換
会社側は、これを「共創型・経営再建モデル」と位置付けていました。
その後、2026年7月にはヒカル氏の肩書きが、いちごホールディングスの副社長執行役員CMOとして紹介されました。
CMOはChief Marketing Officerの略で、最高マーケティング責任者を意味します。
商品の企画、ブランドの認知度向上、顧客との接点づくりなど、マーケティング分野を担う役職です。
また、2026年10月1日のストロベリーコーンズの公式発表でも、ヒカル氏は副社長として紹介されています。
つまり、ヒカル氏はナポリの窯の社長ではありませんが、経営とマーケティングに関わる重要な人物です。
堀江貴文氏は太洋物産の取締役堀江貴文氏は、2026年6月30日の太洋物産の臨時株主総会を経て、同社の取締役に就任しました。
この就任は7月2日に太洋物産が公式発表しています。
したがって、堀江氏の役職はナポリの窯やストロベリーコーンズの代表取締役ではなく、当時の親会社である太洋物産の取締役です。
当時の事業戦略発表会では、堀江氏とヒカル氏が登壇し、デリバリー事業の将来について対談しました。
議論されたテーマには、次のようなものがあります。
- AIによる業務効率化
- DXによる利益率向上
- 食材調達ネットワークの活用
- 中国市場を意識した商品開発
- SNSで話題になる商品づくり
太洋物産の専門商社としての調達力と、ヒカル氏のマーケティング力を組み合わせる構想が示されていました。
ただし、9月30日に太洋物産がいちごホールディングスを売却したことで、堀江氏とナポリの窯を結んでいた親会社を通じた資本関係は終了しています。
ここは検索ユーザーが特に誤解しやすい部分です。
堀江氏がナポリの窯の取締役に就任したわけではありません。
【経営再建の実態】なぜナポリの窯は経営体制を変え続けているのか?
経営者の交代や親会社の変更が続いた背景には、宅配ピザ事業そのものが抱える経営課題があります。
単に有名人を経営陣に迎えれば、業績が改善するという単純な構造ではありません。
宅配ピザ事業を取り巻く厳しい環境太洋物産が2026年6月に公表した株主総会関連資料では、宅配飲食サービスの経営環境について、次のような課題が挙げられていました。
- 宅配飲食市場の縮小
- 競争の激化
- 円安による原材料価格の上昇
- エネルギー価格や物流費の上昇
- 配達員を確保するための人件費負担
- 不採算店舗の整理に伴う売上減少
また、同資料ではストロベリーコーンズが調達コストの見直しや販売管理費の圧縮などに取り組んでいたことも説明されています。
宅配ピザ事業は、商品そのものの品質だけでなく、店舗配置、配達効率、注文システム、原材料の調達など、複数の要素が利益率を左右します。
売上が増えても、配達コストや人件費がそれ以上に増えれば、利益は残りません。
2025年11月期の業績から見える課題いちごホールディングスの2025年11月期の業績を見ると、経営改善が必要だった背景が分かります。
| 指標 | 2025年11月期 |
|---|---|
| 売上高 | 約13億4,155万円 |
| 営業利益 | 約398万円 |
| 経常利益 | 約1,220万円 |
| 当期純損失 | 約1,532万円 |
| 純資産 | 約10億1,097万円 |
特に注目したいのは、売上高に対して営業利益が小さい点です。
営業利益率は約0.3%にとどまります。
売上高が約13億円あっても、営業利益は約400万円という水準です。
この数字からは、事業規模を維持するだけでなく、原価や人件費、物流費を含めた収益構造の改善が必要だったことが読み取れます。
ヒカル氏の参画で何が変わるのか?ヒカル氏の参画で期待されたのは、従来の宅配ピザチェーンとは違う商品開発と集客戦略です。
特にSNSを活用した販売促進は、従来のチラシ中心の集客とは異なる可能性があります。
2026年には、ヒカル氏が監修した商品も発表されました。
こうした取り組みには、次のようなメリットが考えられます。
1. 知名度の高い人物を通じた認知拡大
2. SNSで拡散されやすい商品の開発
3. 若年層へのアプローチ
4. 従来の顧客層とは異なる購買層の開拓
一方で、話題性と継続的な収益は別問題です。
一時的に注文が増えても、リピーターが定着しなければ経営改善にはつながりません。
ブランドの再建を評価する際には、商品への注目度だけでなく、既存店舗の収益性や顧客満足度、配達品質なども見る必要があります。
【プロの結論】ナポリの窯の経営体制を見極める3つのポイント
ここまでの情報を整理すると、ナポリの窯の経営状況を判断する際には、3つの視点が重要です。
1. 社長と親会社を混同しない秋山舜氏はストロベリーコーンズの代表取締役社長です。
木野将徳氏はAI DININGの代表取締役であり、2026年9月の株式譲渡先企業のトップです。
両者は異なる法人の代表者です。
2. ヒカル氏と堀江氏の役割を区別するヒカル氏はナポリの窯のマーケティング・経営に関わる人物です。
堀江氏は太洋物産の取締役として関係しました。
知名度の高い人物が関わっているからといって、その人物がブランドの所有者や社長であるとは限りません。
3. 経営再建は数字で評価する今後、注目したいのは次の指標です。
- 営業利益率の改善
- 既存店舗の売上推移
- 不採算店舗の整理状況
- 新商品のリピート購入率
- デジタルマーケティングの費用対効果
- フランチャイズ加盟店の経営環境
特に重要なのは、話題性を一時的な売上で終わらせず、継続的な利益に変えられるかどうかです。
【ナポリの窯の社長】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年現在、ナポリの窯の社長は誰ですか?
A1:運営会社である株式会社ストロベリーコーンズの代表取締役社長は秋山舜氏です。2026年10月1日付の公式発表でも代表者として記載されています。
Q2:ヒカルはナポリの窯の社長ですか?
A2:いいえ。ヒカル氏は副社長として紹介されています。2026年7月には、いちごホールディングスの副社長執行役員CMOとして活動していました。
Q3:堀江貴文はナポリの窯の役員ですか?
A3:堀江貴文氏が就任したのは、2026年6月30日の株主総会を経た太洋物産の取締役です。ナポリの窯の代表取締役ではありません。
Q4:ナポリの窯の親会社は太洋物産ですか?
A4:現在は違います。太洋物産は2026年7月1日にいちごホールディングスを完全子会社化しましたが、同年9月30日に全株式をAI DINING株式会社へ譲渡しています。
Q5:AI DININGの代表者は誰ですか?
A5:2026年9月30日付の太洋物産の適時開示資料では、AI DINING株式会社の代表取締役は木野将徳氏と記載されています。
Q6:大塚康平氏はナポリの窯の社長だったのですか?
A6:大塚康平氏は2026年7月の公式発表で、いちごホールディングスの代表取締役社長として紹介されました。ただし、ストロベリーコーンズの代表者とは別の役職です。
Q7:ナポリの窯は経営再建に失敗したのですか?
A7:太洋物産が2026年9月に事業から撤退したことは事実ですが、それだけでナポリの窯自体の経営再建が失敗したと断定することはできません。新たな株主の下での収益改善や店舗運営の動向を確認する必要があります。
2026年11月現在、ナポリの窯を運営する株式会社ストロベリーコーンズの代表取締役社長は秋山舜氏です。
一方、親会社のいちごホールディングスは、2026年7月に太洋物産の完全子会社となった後、9月30日にAI DINING株式会社へ全株式が譲渡されました。
今回の経営体制の変化を整理すると、次のようになります。
- 秋山舜氏: ストロベリーコーンズの代表取締役社長
- 木野将徳氏: AI DININGの代表取締役
- ヒカル氏: ナポリの窯の副社長として公式発表に登場
- 堀江貴文氏: 太洋物産の取締役として経営に参加
- 大塚康平氏: 2026年7月にいちごホールディングスの代表取締役社長として紹介された人物
ナポリの窯をめぐる一連の動きは、創業家による経営から、外部企業による事業承継、著名人を巻き込んだ経営再建、そして再び親会社が変わるという大きな転換でした。
今後の焦点は、新しい資本体制の下で、ナポリの窯が持つブランド力と店舗ネットワークをどこまで収益につなげられるかです。
社長の名前だけでなく、運営会社・親会社・実際の経営参加者を分けて把握することが、ナポリの窯の最新情報を正しく理解するポイントです。
主な参照資料:ナポリの窯公式会社概要・特定商取引法に基づく表記、ストロベリーコーンズおよびいちごホールディングスの公式発表、エックスモバイルの発表、太洋物産の適時開示資料、食品産業新聞社の報道。情報基準日:2026年11月6日。