2026年11月現在、大相撲の十両力士に支給される給料は月額110万円です。加えて、日本相撲協会が2026年7月30日の理事会で決定した給与改定により、2027年1月場所から月額120万円へ引き上げられます。年間に換算すると、現行の1320万円から1440万円への増額です。
ただし、十両力士の収入は月給だけではありません。年2回の賞与とされるボーナス、場所ごとに支給される力士褒賞金、優勝賞金、各種手当などが関係します。一方、幕下以下には月給がなく、場所手当と奨励金を中心とする別の給与体系が設けられています。2026年最新の番付別給与、2027年の増額内容、実際の年収や手取りの考え方まで詳しく解説します。
【2026年最新】十両の給料は月110万円!2027年1月から120万円に増額

十両は、大相撲の番付において幕内の一つ下に位置する地位です。横綱、大関、関脇、小結、前頭と続く幕内の下に位置し、幕下より上の階級にあたります。
十両以上の力士は「関取」と呼ばれ、日本相撲協会から毎月の給与を受け取ります。2026年11月場所までの十両の月給は110万円。年間12か月分で計算すると1320万円になります。
注目されるのが、2027年1月場所から実施される給与改定です。日本相撲協会は2026年7月30日の理事会で関取の給与引き上げを決定しました。十両の月給は10万円増額され、120万円になります。
十両の給与改定で年間いくら増える?今回の改定による増額は月10万円です。1年間同じ地位を維持した場合、年間給与は120万円増える計算になります。
- 2026年12月まで:月110万円、年間1320万円
- 2027年1月以降:月120万円、年間1440万円
- 月額の増額:10万円
- 年間の増額:120万円
関取の給与改定は2019年以来、約8年ぶりです。横綱から十両まで一律の増額ではなく、地位に応じて引き上げ幅が設定されました。
背景には物価上昇や力士の待遇改善があります。日本相撲協会は給与だけでなく、幕下以下の手当や優勝賞金についても改定を決めており、角界全体の待遇を見直す動きとなっています。
【十両の年収とボーナス】月給だけでは分からない収入の内訳
十両の年収を考えるとき、単純に月給110万円を12倍した1320万円だけで判断するのは不十分です。力士には一般的な月給とは別に、賞与や力士褒賞金などの収入があります。
月給だけなら年間1320万円最初に、確実に計算できる基本給与を見てみましょう。
110万円×12か月=年間1320万円
これは2026年の十両の月給を1年間維持した場合の額面給与です。2027年1月以降は120万円×12か月となり、年間1440万円になります。
十両のボーナスは年2回という情報も相撲の給与体系を解説する「大相撲のはてなに効く!観戦ガイド」では、9月と12月に月給1か月分ずつの賞与が支給される仕組みとして紹介されています。
この計算を現在の十両に当てはめると、次のようになります。
- 1回の賞与:110万円
- 年間2回の賞与:220万円
- 月給12か月分との合計:1540万円
2027年1月以降の月給120万円を基準に同じ賞与モデルで計算すると、賞与は年間240万円となり、月給12か月分と合わせて1680万円です。
ただし、賞与については注意が必要です。週プレNEWSの2026年11月6日付の記事では、日本相撲協会の公開資料から賞与の有無や金額を確認できないとして、年収試算に賞与を含めていません。したがって、220万円という賞与額を全力士に共通する確定公表額として扱うのではなく、一般向けの給与解説に基づく試算として理解する必要があります。
力士褒賞金も十両の収入を左右する十両以上の関取には、月給とは別に「力士褒賞金」が支給されます。これは、過去の成績によって積み上がる相撲界独特の報酬制度です。
力士褒賞金は、勝ち越し点などに応じて支給標準額が加算され、その金額を4000倍した額が本場所ごとに支払われます。
十両に昇進した力士には、最低でも支給標準額40円が保証されます。4000倍すると、1場所につき16万円です。
年間6場所すべて十両に在位し、最低保証額で計算した場合は、16万円×6場所で年間96万円となります。過去の成績によって持ち給金が積み上がっている力士は、さらに多くの褒賞金を受け取ることがあります。
2026年と2027年の年収モデル以上を整理すると、十両の年収は計算条件によって変わります。
- 2026年:月給1320万円+最低保証の力士褒賞金96万円=1416万円。
- 2026年・賞与モデル:上記1416万円+賞与220万円=1636万円。
- 2027年:月給1440万円+最低保証の力士褒賞金96万円=1536万円。
- 2027年・賞与モデル:上記1536万円+賞与240万円=1776万円。
いずれも懸賞金や優勝賞金、その他の手当を含まない試算です。賞与の扱いにも違いがあるため、十両の年収を一律に「約1700万円」と断定するのではなく、どの収入項目を含めた数字なのかを確認することが大切です。
【番付別の給料比較】横綱・大関・十両と幕下以下はいくら違う?
大相撲の給与は番付によって大きく異なります。横綱と十両はどちらも関取ですが、月給には190万円もの差があります。加えて、幕下以下になると月給そのものが支給されなくなります。
以下は2026年11月場所までの現行額と、2027年1月場所から適用される改定後の金額を比較したものです。幕下以下は月給ではなく、本場所ごとの場所手当で表示しています。
| 番付・区分 | 2026年現行額 | 2027年1月から | 2026年の年間基本額 | 2027年の年間基本額 |
|---|---|---|---|---|
| 横綱 | 月300万円 | 月330万円 | 3600万円 | 3960万円 |
| 大関 | 月250万円 | 月275万円 | 3000万円 | 3300万円 |
| 関脇・小結 | 月180万円 | 月200万円 | 2160万円 | 2400万円 |
| 前頭(平幕) | 月140万円 | 月155万円 | 1680万円 | 1860万円 |
| 十両 | 月110万円 | 月120万円 | 1320万円 | 1440万円 |
| 幕下 | 1場所16万5000円 | 1場所18万円 | 99万円 | 108万円 |
| 三段目 | 1場所11万円 | 1場所12万円 | 66万円 | 72万円 |
| 序二段 | 1場所8万8000円 | 1場所9万5000円 | 52万8000円 | 57万円 |
| 序ノ口以下 | 1場所7万7000円 | 1場所8万2000円 | 46万2000円 | 49万2000円 |
※年間基本額は関取については月給×12か月、幕下以下については場所手当×年6場所で計算。賞与、褒賞金、懸賞金、優勝賞金などは含みません。金額は日刊スポーツ、週プレNEWSなどの2026年の報道をもとに整理しています。
横綱と十両では月給が3倍近く違う2026年の現行額で比較すると、横綱の月給は300万円、十両は110万円です。差額は190万円で、横綱は十両の約2.7倍の月給を受け取ります。
2027年1月からは横綱330万円、十両120万円となります。両者の差は210万円に広がります。
ただし、実際の収入差は月給だけではありません。横綱や大関には本場所特別手当があり、過去の実績によって積み上がった力士褒賞金にも大きな差が生まれます。
幕内と十両の差も大きい前頭の月給は2026年が140万円、2027年1月から155万円です。十両との差は現在30万円、改定後は35万円になります。
幕内に昇進すると、給与が上がるだけでなく、幕内の取組に懸賞金が付く機会も生まれます。十両と幕内では、収入を増やす仕組みそのものが異なるのです。
【幕下以下の給料】力士養成員の場所手当と勝星金・勝越金の仕組み
幕下、三段目、序二段、序ノ口の力士は「力士養成員」と呼ばれます。十両以上の関取とは異なり、毎月の固定給はありません。
その代わり、本場所ごとに「養成員場所手当」が支給されます。大相撲は年間6場所開催されるため、同じ番付に1年間在位した場合は、場所手当を6回受け取る計算です。
幕下以下の場所手当は2027年から増額2027年1月場所からは、幕下以下の場所手当も引き上げられます。
- 幕下:16万5000円から18万円へ増額。
- 三段目:11万円から12万円へ増額。
- 序二段:8万8000円から9万5000円へ増額。
- 序ノ口以下:7万7000円から8万2000円へ増額。
幕下の場合、年間6場所に出場して同じ地位を維持すると、場所手当は現行99万円から108万円になります。月給がないため、一般的な会社員の年収と単純に比較することはできません。
勝星金と勝越金は成績に応じて加算される場所手当以外に、幕下以下の力士には成績に応じた「幕下以下奨励金」があります。代表的なものが勝星金と勝越金です。
勝星金は、本場所で1勝するごとに支給されるお金です。一方、勝越金は、勝ち数から負け数を引いた勝ち越し点に応じて支給されます。
2027年1月場所からの金額は次のとおりです。
- 幕下:勝星金4000円、勝越金1万円。
- 三段目:勝星金3500円、勝越金8500円。
- 序二段:勝星金3000円、勝越金7500円。
- 序ノ口:勝星金3000円、勝越金7500円。
例えば、幕下の力士が7番勝負で6勝1敗だった場合、勝ち星は6つ、勝ち越し点は5点です。
2027年以降の金額で計算すると、次のようになります。
- 場所手当:18万円
- 勝星金:4000円×6勝=2万4000円
- 勝越金:1万円×5点=5万円
- 合計:25万4000円
同じ6勝1敗でも、2026年11月場所までの制度では22万6000円です。改定によって1場所あたり2万8000円増える計算になります。
十両と幕下の間にある大きな収入格差十両と幕下の違いは、月給の有無だけではありません。十両に昇進すれば、月給110万円に加えて力士褒賞金なども受け取れるようになります。
一方、幕下に陥落すると、月給と力士褒賞金の支給対象から外れ、場所手当と奨励金が中心の収入に変わります。
十両の月給110万円と、幕下の1場所分の場所手当16万5000円を比べると、格差の大きさが分かります。2027年以降も十両120万円に対して幕下18万円であり、両者の待遇差は非常に大きいままです。
【十両優勝賞金と待遇】関取への昇進で生活はどう変わる?
十両に昇進すると、給与面だけでなく日常生活にも大きな変化が生まれます。関取は一人前の力士として扱われ、幕下以下とは異なる身分や待遇を得られるためです。
十両優勝賞金は200万円から300万円へ十両の本場所で優勝すると、通常の給与とは別に優勝賞金が支給されます。
2026年12月までの十両優勝賞金は200万円です。日本相撲協会が2026年7月30日に発表した改定では、2027年1月場所から300万円に引き上げられることが決まりました。
これは100万円の増額です。優勝賞金の改定は1994年以来33年ぶりで、幕内の優勝賞金も1000万円から2000万円に倍増します。
なお、十両優勝賞金は優勝した場合に限って受け取れるものであり、通常の年収に毎年加算できる固定収入ではありません。
十両昇進で変わる生活環境関取と幕下以下では、日常生活にも明確な違いがあります。
- 住居:関取は相撲部屋の個室で生活したり、部屋の外で暮らしたりできる。幕下以下は基本的に共同生活。
- 付け人:関取には付け人が付き、部屋の雑用から解放される。
- 髪型:関取は大銀杏を結えるが、幕下以下は基本的に通常の髷。
- まわし:関取は色や素材の選択肢が広がり、幕下以下は黒まわしが基本。
- 取組:関取は本場所15日間、幕下以下は原則7番の取組。
2024年のスポーツナビの取材では、新十両に昇進した天照鵬が、大部屋から個室へ移った生活について語っています。
「個室での生活は快適ですね。」
これは十両昇進による生活環境の変化を実感できる言葉です。単に収入が増えるだけではなく、自分の時間や生活空間を確保できることも、関取になる大きな意味を持っています。
幕内に昇進すると年収はさらに上がる十両から幕内の前頭に昇進すると、月給は2026年の110万円から140万円へ上がります。2027年1月以降なら120万円から155万円への増額です。
2027年の金額で比較すると、月給の差は35万円。12か月維持した場合、基本給与だけで年間420万円の差になります。
加えて、幕内の取組では企業や後援団体による懸賞金が付く場合があります。懸賞金は幕内の取組を対象とするため、十両の力士には通常この収入機会がありません。
幕内昇進は、固定給の増額に加えて、懸賞金や優勝賞金などの収入を得る可能性が広がる転換点です。
【十両の手取り額】月110万円から実際に受け取る金額はいくら?
十両の月給110万円という数字を見て気になるのが、実際の手取り額です。
まず理解しておきたいのは、110万円は額面給与であり、そのまま自由に使える金額ではないという点です。
所得税や住民税などの控除が関係する力士の給与にも税金が関係します。実際に手元に残る金額は、所得税や住民税、適用される控除、社会保険の取り扱い、その他の収入状況などによって変わります。
加えて、賞与や力士褒賞金、優勝賞金などの収入が加われば、年間の所得や税負担も変化します。
そのため、十両の力士全員に共通する手取り額を月単位で断定することはできません。日本相撲協会が公表する月給額と、個々の力士が実際に受け取る金額は分けて考える必要があります。
手取りを考えるときに見落としやすい3つのポイント十両の収入を正確に理解するには、次の3点を区別することが大切です。
1. 月給と年収は違う
月給110万円を12倍した1320万円は、年間の基本給与です。賞与や力士褒賞金を加えた総収入とは異なります。
2. 優勝賞金や懸賞金は毎年保証されない
十両優勝賞金や幕内の懸賞金は、成績や取組の条件によって変わります。毎年一定額を受け取れる収入として計算するのは適切ではありません。
3. 番付が下がれば収入体系も変わる
十両から幕下に陥落すると月給がなくなります。関取の地位を維持できるかどうかが、力士の経済状況を大きく左右します。
つまり、十両の収入を評価するときは、額面の月給だけでなく、番付の変動や賞金の獲得状況、各種控除まで含めて考える必要があります。
【十両の給料】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年現在、十両の給料は月いくらですか?
A1:2026年11月場所までの十両の月給は110万円です。2026年7月30日に日本相撲協会が給与改定を決定し、2027年1月場所から120万円に増額されます。
Q2:十両の年収は2000万円を超えますか?
A2:月給だけなら年間1320万円です。賞与や力士褒賞金、優勝賞金などを加えれば増える可能性があります。優勝賞金や懸賞金などは成績によって変わるため、全員が2000万円を超えるわけではありません。
Q3:十両で優勝すると賞金はいくらもらえますか?
A3:2026年12月までの十両優勝賞金は200万円です。2027年1月場所からは300万円に増額されます。通常の月給とは別に支給される賞金です。
2026年11月現在、十両の給料は月110万円で、年間の基本給与は1320万円です。2027年1月場所からは月120万円、年間1440万円に引き上げられます。
賞与、力士褒賞金、優勝賞金などを含めると、実際の年収は基本給与より高くなる可能性があります。ただし、賞与の公表状況や個々の成績によって計算条件が異なるため、年収を比較するときは内訳の確認が欠かせません。
また、幕下以下の力士には月給がなく、場所手当と勝星金・勝越金が収入の中心となります。十両への昇進は、月給の獲得だけでなく、個室や付け人などの待遇を得る大きな転換点です。
2027年の給与改定では十両の月給だけでなく、幕下以下の場所手当や奨励金、優勝賞金も引き上げられます。物価上昇を背景に、力士の待遇改善が進む一方、番付による収入格差は依然として大きく残っています。
大相撲の力士の収入を理解するうえで大切なのは、月給だけを見て判断しないことです。番付、成績、力士褒賞金、賞金、各種手当を総合的に見ることで、十両という地位の経済的な価値と、幕内昇進を目指す力士たちの厳しい競争が見えてきます。
主な参照資料: 日本相撲協会の2026年7月理事会決定に関する報道、日刊スポーツ、週プレNEWS(2026年11月6日)、大相撲のはてなに効く!観戦ガイド、スポーツナビの力士生活取材。